日考塾〜憲法とは即ち歴史である

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万世一系とは何か

 結論から言えば、万世一系とは、一つの系統になります。

 

 君主の系統の中で、万世一系の君主とは日本の天皇以外世界には存在しません。それは現在のイギリス王室やスペイン、スウェーデンなども同様です。

 

 イギリス王室で考えますと、エリザベス2世はウィンザー朝という王朝になります。つまりウィンザー朝自体は一つの系統なります。その前の王朝といえば、世界に冠たる大英帝国の治世を築き上げたヴィクトリア女王がいた王朝であり、その王朝はハノーファー朝になります。ハノーファー朝の前はスチュアート朝など、イギリスでは度々王朝が変わっています。

 

 なぜ王朝が変わるのかといえば、女王の子供が王位を継ぐことを認めているため、王朝が切り替わることになります。これを女性の系統である女系といいます。

 

 日本でも女系天皇を認めるべきか否かの議論がなされていた時期がありました。まず日本の先例として女系天皇を認めた時期は一度もありません。認めた時点で王朝が変わってしまいますので、万世一系ではなくなってしまいます。現行の皇室の家法である皇室典範には以下の記載があります。

 

皇室典範
第一条 皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する。

 

 近代立憲政治の基礎を作った伊藤博文の著書である皇室典範義解(ぎげ)というものがあります。ここでいう皇室典範とは、明治に定められたものになりますが、伊藤博文は大日本帝国憲法や皇室典範の公式の解釈書を作成しており、その現行の皇室典範と同じ第一条の解釈として三つの原則を定めています。

 

第一 皇祚(こうそ)を践(ふ)むは皇胤(こういん)に限る
第二 皇祚を践むは男系に限る
第三 皇祚は一系にして分裂すべからず

 

現代語訳しますと
第一 天皇の位を継ぐには天皇の系統(皇統)に限る
第二 天皇の位を継ぐには男系に限る
第三 天皇の位は一系にして分裂してはならない

 

 イギリス王室では、女王の子供が王位を継ぐことで王朝が切り替わりますので、女系を認めていることになります。男系とは、男性天皇の男子あるいは女子も例外として認められますが、女性天皇の男子あるいは女子は認められないことになります。また皇室典範自体、今まで日本の歴史の中で作られてきた先例を条文にしたものになります。

 

 一つの系統が連綿と続いており、未来にも続いていくこと、これが万世一系になります。

 

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