日考塾〜憲法とは即ち歴史である

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国文学としての古事記

 古事記は一つの文学作品でもあります。国学者で有名な本居宣長は、古事記伝という古事記の註釈書を記すために、古代の大和言葉を丹念に遡り、研究し、現在に残しました。

 

 宣長以前は日本書紀の方が圧倒的に評価が高い時代が続きましたが、朱子学や蘭学が多く学ばれている中、本居宣長などの国学という学問が現れていきました。この国学思想から、幕末の尊王の精神が涵養され、やがて討幕運動に発展し、日本は近代化への道を進むことになりました。古事記の再評価を生んだ宣長の仕事としては、漢語ではなく大和言葉を丹念に遡ったことになります。古事記の始めの文になります。

 

「天地初発之時。於高天原成神名、天之御中主神。次高御産巣日神。次神産巣日神。此三柱神者。並独神成坐而。隠身也」(『古事記』「神代一之巻」)
読み下し
「アメツチノハジメノトキ、タカマノハラニナリマセルカミノミナハ、アメノミナカミヌシノカミ。ツギニタカミムスビノカミ。ツギニカミムスビノカミ。コノミハシラノカミハ、ミナヒトリガミナリマシテ、ミミヲカクシタマヒキ。」

 

 幕末に吉田松陰の松下村塾がありました。塾生である高杉晋作は、古事記を暗誦しているほどの秀才でした。今の学問や学歴が何なのかと思われるぐらいのものです。しかも高杉晋作の古事記の暗誦によって、イギリスによる日本領土の租借問題が、うやむやに終わるなど、「外交的成果」もあります。古事記全文の暗誦は中々難しいですが、とっかかりとして、上の一文だけでも覚えてみてはいかがでしょうか。

 

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