日考塾〜憲法とは即ち歴史である

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アメリカ合衆国憲法

 一七八八年

 

前文 われら合衆国の国民は、より完全な連邦を形成し、正義を樹立し、国内の平穏を保障し、共同の防衛に備え、一般の福祉を増進し、われらとわれらの子孫のために自由の恵沢を確保する目的をもって、ここにアメリカ合衆国のためにこの憲法を制定し、確定する。

 

   第一章 立法部

 

(連邦議会)
第一条 この憲法によって付与されるすべての立法権は、上院と下院で構成される合衆国連邦議会に属する。

 

(下院)
第二条 下院は、各州の州民が二年ごとに選出する議員でこれを組織する。各州の選挙権者は、州の立法部のうち議員数の多い院の選挙権者となるのに必要な資格を備えていなければならない。
2 年齢二十五歳に達していない者、合衆国市民となって七年に満たない者、および選挙された時にその選出された州の住民でない者は、下院議員たることはできない。
3 下院議員と直接税は、連邦に加わる各州の人口に比例して各州間に配分される。【各州の人口は、年期を定めて労務に服する者を含み、かつ、納税義務のないインディアンを除いた自由人の総数に、自由人以外のすべての者の数の五分の三を加えたものとする。*】[修正第十四条、修正第十六条により改正]実際の人口の算定は、合衆国連邦議会の最初の集会から三年以内に、それ以後は十年ごとに、議会が法律で定める方法に従って行うものとする。下院議員の定数は、人口三万人に対し一人の割合を超えてはならない。但し、各々の州は少なくとも一人の下院議員を選出するものとする。前記の算定が行われるまでは、ニューハンプシャー州は三人、マサチューセッツ州は八人、ロード・アイランド・アンド・プロビデンス・プランテイションズ州は一人、コネチカット州は五人、ニューヨーク州は六人、ニュージャージー州は四人、ペンシルべニア州八人、デラウェア州は一人、メリーランド州は六人、バージニア州は十人、ノース・キャロライナ州は五人、サウス・キャロライナ州は五人、ジョージア州は三人を、それぞれ選出することができるものとする。
 * 奴隷は五分の三人として計算するという意味
4 州の選出下院議員に欠員が生じたときは、その州の執行部は、欠員を補充するための選挙実施の命令を発しなければならない。
5 下院は、議長その他の役員を選任する。弾劾の訴追権限は下院に専属する。

 

(上院)
第三条 合衆国上院は、各州から二名ずつ選出される上院議員でこれを組織する。上院議員は、【各州の立法部によって】[修正第十七条により改正]、六年を任期として選出されるものとする。上院議員は、それぞれ一票の投票権を有する。
2 第一回選挙の結果にもとづいて上院議員が集会したときは、直ちにこれをできるだけ等しい人数の三組に分ける。議員の三分の一が二年ごとに改選されるために、第一組の議員の任期は二年目の終わりに、第二組の議員の任期は四年目の終わりに、第三組の議員の任期は六年目の終わりに終了するものとする。【州の立法部が閉会中に、辞職その他の理由で上院議員に欠員が生じたときは、州の執行部は、州立法部がつぎの開会時に欠員を補充するまでの間、臨時の任命を行うことができる。】[修正第十七条により改正]
3 年齢三十歳に達していない者、合衆国市民となって九年に満たない者、および選挙された時にその選出された州の住民でない者は、上院議員たることはできない。
4 合衆国の副大統領は、上院の議長となる。但し、可否同数のときを除き、表決には加わらない。
5 上院は、議長を除く他の役員を選任する。副大統領が欠けた場合、または副大統領が合衆国大統領の職務を行う場合には、臨時議長を選任する。
6 すべての弾劾を裁判する権限は、上院に専属する。この目的のために集会するときには、議員は、宣誓または宣誓に代る確約*をしなければならない。合衆国大統領が弾劾裁判を受ける場合には、最高裁判所長官が裁判長となる。何人も、出席議員の三分の二の同意がなければ、有罪の判決を受けることはない。
 * 宗教上の理由などから宣誓できない場合に、これに代えて行う宣誓同様の陳述
7 弾劾事件の判決は、職務からの罷免、および名誉、信任または報酬を伴う合衆国の官職に就任し在職する資格の剥奪以上に及んではならない。但し、弾劾につき有罪判決を受けた者が、法にもとづいて、起訴、公判、判決、または処罰の対象となることを妨げない。

 

(上下両院議員選挙)
第四条 上院議員および下院議員の選挙を行う日時、場所、方法は、各々の州においてその立法部が定める。但し、連邦議会は何時でも、上院議員を選出する場所に関する事項を除き、法律によりかかる規則を制定し、または変更することができる。
2 連邦議会は、毎年少なくとも一回集会するものとする。会期の開始時期は、法律で別の日が指定されない限り、【十二月の第一月曜日とする。】[修正第二十条により改正]

 

(議会手続)
第五条 両議院は、各々その議員の選挙、選挙の結果および資格に関して判定を行うものとする。各々の院は、その議員の過半数をもって議事を行うに必要な定足数とする。定足数に満たない場合においても、翌日に延会とし、各々の院の定める方法および制裁によって、欠席議員の出席を強制することができる。
2 両議院は、各々その議事規則を定め、秩序を乱した議員を懲罰し、三分の二の同意によって議員を除名することができる。
3 両議院は、各々その議事録を作成し、その院が秘密を要すると判断する部分を除いて、随時これを公表しなければならない。各院の議員の表決は、いかなる議題についても、出席議員の五分の一の請求があれば、これを議事録に記載しなければならない。
4 連邦議会の会期中、いずれの院も、他の院の同意がなければ、三日間を越えて休会し、またはその議場を両院の開会中の場所から他へ移すことはできない。

 

(議員の報酬と特権)
第六条 上院議員および下院議員は、その職務に対し、法律の定めるところにより、合衆国の国庫から支出される報酬を受ける。両院の議員は、叛逆罪、重罪および社会の平穏を害す罪を犯した場合を除いていかなる場合にも、会期中の議院に出席中または出退席の途上で、逮捕されない特権を有する。議員は、議院で行った演説または討論について、院外で責任を問われない。
2 上院議員および下院議員は、その任期中に新設または増俸された合衆国の文官職に任命されることはできない。合衆国のいかなる官職にある者も、その在職中に、いずれの議院の議員たることはできない。

 

(下院先議、大統領拒否権)
第七条 歳入の徴収を伴うすべての法律案は、さきに下院に提出しなければならない。但し、上院は、他の法律案の場合と同じく、これに対し修正案を発議し、または修正を付して同意することができる。
2 下院および上院を通過したすべての法律案は、法律となるに先立ち、合衆国大統領に送付されなければならない。大統領は、承認する場合はこれに署名し、承認しない場合は、拒否理由を付してこれを発議した院に返付する。その院は、拒否理由すべてを議事録に記載し、法律案を再び審議する。再議の結果、その院が三分の二の多数でその法律案を可決したときは、法律案は大統領の拒否理由とともに他の院に送付される。他の院でも同様に再び審議し、三分の二の多数で可決したときは、法律案は法律となる。この場合にはすべて、両議院における投票は点呼表決によるものとし、法律案に対する賛成者および反対者の氏名は、各々の院の議事録に記載されるものとする。大統領が法律案の送付をうけて十日以内(日曜日を除く)に返付しないときは、その法律案は、大統領が署名した場合と同様に法律となる。但し、連邦議会が休会に入り、法律案を返付することができない場合は、この限りでない。
3 両議院の同意を要するすべての命令、決議または表決(休会にかかわる事項を除く)は、これを合衆国大統領に送付するものとし、大統領の承認を得てその効力を生ずる。大統領が承認しないときは、法律案の場合について定める規則と制限に従い、上院および下院の三分の二の多数をもって、再び可決されなければならない。

 

(連邦議会の立法権限)
第八条 連邦議会は、つぎの権限を有する。合衆国の債務を弁済し、共同の防衛および一般の福祉に備えるために、租税、関税、輸入税および消費税を賦課し、徴収する権限。但し、すべての関税、輸入税および消費税は、合衆国全土で均一でなければならない。
2 合衆国の信用において金銭を借り入れる権限。
3 諸外国との通商、各州間の通商およびインディアン部族との通商を規制する権限。
4 統一的な帰化に関する規則、および合衆国全土に適用される統一的な破産に関する法律を制定する権限。
5 貨幣を鋳造し、その価格および外国貨幣の価格を規制する権限、ならびに度量衝の基準を定める権限。
6 合衆国の証券および通貨の偽造に対する罰則を定める権限。
7 郵便局を設置し、郵便道路を建設する権限。
8 著作者および発明者に対し、一定期間その著作および発明に関する独占的権利を保障することにより、学術および有益な技芸の進歩を促進する権限。
9 最高裁判所の下に下位裁判所を組織する権限。
10 公海上で犯された海賊行為および重罪行為ならびに国際法に違反する犯罪を定義し、これを処罰する権限。
11 戦争を宣言し、船舶捕獲免許状*を授与し、陸上および海上における捕獲に関する規則を設ける権限。
 * 国家が私船に海賊行為をすることを認める許可状。一八五六年のパリ宣言で禁止。
12 陸軍を編成し、これを維持する権限。但し、この目的のためにする歳出の承認は、二年を超える期間にわたってはならない。
13 海軍を創設し、これを維持する権限。
14 陸海軍の統帥および規律に関する規則を定める権限。

15 連邦の法律を執行し、反乱を鎮圧し、侵略を撃退するために、民兵団を召集する規定を設ける権限。
16 民兵団の編制、武装および規律に関する定めを設ける権限、ならびに合衆国の軍務に服する民兵団の統帥に関する定めを設ける権限。但し、民兵団の将校の任命および連邦議会の定める軍律に従って民兵団を訓練する権限は、各州に留保される。
17 特定の州から割譲され、かつ、連邦議会が受領することにより合衆国政府の所在地となる地区(但し、十マイル平方を超えてはならない)に対して、いかなる事項についても専属的な立法権を行使する権限、および要塞、武器庫、造兵廠、造船所その他必要な建造物を建設するために、それが所在する州の立法部の同意を得て購入した土地のすべてに対し、同様の権利を行使する権限。
18 上記の権限およびこの憲法により合衆国政府またはその部門もしくは官吏に付与された他のすべての権限を行使するために、必要かつ適切なすべての法律を制定する権限。

 

(連邦立法権の制限)
第九条 連邦議会は、一八〇八年より前においては、現に存する州のいずれかがその州に受け入れることを適当と認める人びとの移住または輸入を、禁止することはできない。但し、その輸入に対して、一人につき十ドルを超えない租税または関税を課すことができる。
2 人身保護令状*の特権は、反乱または侵略に際し公共の安全上必要とされる場合を除いて、停止されてはならない。
 * 裁判所が身柄を拘束されている者の申し立てでその拘束が違法かどうか審査する令状
3 私権剥奪法*または事後法を制定してはならない。
 * 反逆の罪などを犯したとして裁判手続によらずに市民の権利を奪う議会立法
4 【人頭税その他の直接税は、この憲法に規定した人口調査または算定にもとづく割合によらなければ、これを賦課してはならない。】[修正第十六条で改正]
5 各州から輸出される物品に対して、租税または関税を賦課してはならない。
6 通商または徴税に関するいかなる規制によっても、一州の港湾に対して他州の港湾よりも有利な地位を与えてはならない。一州に入港またはこれより出港する船舶に対して、他州に入港すること、または他州において出入港手続きをすることもしくは関税の支払いをすることを強制してはならない。
7 国庫からの支出は、法律で定める歳出予算によってのみ、これを行わなければならない。いっさいの公金の収支に関する正式の決算は、随時公表しなければならない。
8 合衆国は、貴族の称号を授与してはならない。合衆国から報酬または信任を受けて官職にある者は、連邦議会の同意なしに、国王、公侯または他の国から、いかなる種類の贈与、俸給、官職または称号をも受けてはならない。

 

(州権限の制限)
第十条 州は、条約を締結し、同盟もしくは連合を形成し、船舶捕獲免許状を付与し、貨幣を鋳造し、信用証券を発行し、金貨および銀貨以外のものを債務弁済の法定手段とし、私権剥奪法、事後法もしくは契約上の債権債務関係を害する法律を制定し、または貴族の称号を授与してはならない。
2 州は、その検査法を執行するために絶対に必要な場合を除き、連邦議会の同意なしに、輸入品または輸出品に対し輸入税または関税を賦課してはならない。州によって輸入品または輸出品に賦課された関税または輸入税の純収入は、合衆国国庫の用に供される。かかる法律はすべて、連邦議会の修正または規制に服する。
3 州は、連邦議会の同意なしに、トン税を課し、平時に軍隊または軍艦を保持し、他州もしくは外国と協定もしくは契約を締結し、または、現に侵略を受けもしくは一刻の猶予も許さないほど危険が切迫しているときを除き、戦争行為をしてはならない。

 

   第二章 執行部

 

(大統領と副大統領、選出方法)
第一条 執行権は、アメリカ合衆国大統領に属する。大統領の任期は四年とし、同一の任期で選任される副大統領とともに、つぎの方法で選出される。
2 各々の州は、その立法部が定める方法により、その州から連邦議会に選出することのできる上院議員および下院議員の総数と同数の選挙人を任命する。但し、上院議員、下院議員および合衆国から報酬または信任を受けて官職にあるいかなる者も、選挙人に選任されることはできない。
3 【選挙人は、各々の州で集会して、無記名投票により二名に投票する。そのうち少なくとも一名は、選挙人と同じ州の住民であってはならない。選挙人は、得票者と各々の得票数を記した一覧表を作成し、これに署名し認証した上で、封印をほどこして上院議長に宛てて、合衆国政府の所在地に送付する。上院議長は、上院議員および下院議員の出席の下に、すべての認証書を開封したのち、投票を計算する。最多数の投票を得た者の票数が選挙人総数の過半数に達しているときは、その者が大統領となる。選挙人総数の過半数に達した者が二名以上あり、かつ、得票数が同数の場合は、下院は直ちに無記名投票により、その中の一名を大統領に選出しなければならない。過半数に達した者がいないときは、得票者一覧表の中の上位得票者五名の中から、同一の方法で下院が大統領を選出する。但し、この方法により大統領を選出する場合には、投票は州を単位として行い、各州の議員団は一票を投じるものとする。この目的のための定足数は、全州の三分の二の州から一名または二名以上の議員が出席することを要し、大統領は全州の過半数をもって選出されるものとする。いずれの場合にも、大統領を選出した後に、選挙人の投票の最多数を得た者が、副大統領となる。但し、その場合に同数の得票者が二名以上あるときは、上院は無記名投票でその中から副大統領を選出しなければならない。】[修正第十二条により改正]
4 連邦議会は、選挙人を選任する時および選挙人が投票を行う日を定めることができる。投票日は合衆国全土を通じて同一の日でなければならない。
5 出生により合衆国市民である者、または、この憲法の成立時に合衆国市民である者でなければ、大統領の職に就くことはできない。年齢満三十五歳に達していない者、および合衆国内に住所を得て十四年を経過していない者は、大統領の職に就くことはできない。
6 大統領が罷免され、死亡し、辞職し、またはその職権および義務を遂行する能力を失ったときは、副大統領が、大統領の職務を行う。連邦議会は、大統領と副大統領がともに罷免され、死亡し、辞職し、または執務不能に陥った場合について、法律により、いかなる官吏に大統領の職務を行わせるかを定めることができる。この官吏は、執務不能の状態が解消される時または大統領が選出される時まで、大統領の職務を行う。
7 大統領は、その職務に対して定期に報酬を受ける。報酬額は、その任期中増額または減額されない。大統領は、その任期中、合衆国または州から他のいかなる報酬も受けてはならない。
8 大統領は、その職務遂行に先立ち、つぎのような宣誓または宣誓に代る確約をしなければならない。「私は、合衆国大統領の職務を忠実に執行し、全力を尽して合衆国憲法を維持し、保護し、擁護することを厳粛に誓います(確約します)。」

 

(大統領の権限)
第二条 大統領は、合衆国の陸軍および海軍ならびに現に合衆国の軍務に就くため召集された各州の民兵団の最高司令官である。大統領は、行政各部門の長官に対し、それぞれの職務に関するいかなる事項についても、文書によって意見を述べることを要求することができる。大統領は、弾劾の場合を除き、合衆国に対する犯罪について、刑の執行停止または恩赦をする権限を有する。
2 大統領は、上院の助言と承認を得て、条約を締結する権限を有する。但し、この場合には、上院の出席議員の三分の二の賛成を要する。大統領は、大使その他の外交使節および領事、最高裁判所の裁判官、ならびに、この憲法にその任命に関して特段の規定のない官吏であって、法律によって設置される他のすべての合衆国官吏を指名し、上院の助言と承認を得て、これを任命する。但し、連邦議会は、適当と認める場合には、法律によって下級官吏の任命権を大統領のみに付与し、または、司法裁判所もしくは各部門の長官に付与することができる。
3 大統領は、上院の閉会中に生じるいっさいの欠員を補充する権限を有する。但し、その任命は、つぎの会期の終りに効力を失う。

 

(大統領の義務)
第三条 大統領は、随時、連邦議会に対し、連邦の状況に関する情報を提供し、自ら必要かつ適切と考える施策について審議するよう勧告するものとする。大統領は、非常の場合には、両議院またはいずれかの一院を召集することができる。大統領は、閉会の時期に関し両議院の間で意見が一致しないときは、自ら適当と考える時期まで休会させることができる。大統領は、大使その他の外交使節を接受する。大統領は、法律が忠実に執行されることに留意し、かつ、合衆国のすべての官吏を任命する。

 

(弾劾)
第四条 大統領、副大統領および合衆国のすべての文官は、反逆罪、収賄罪その他の重大な罪または軽罪につき弾劾の訴追を受け、有罪の判決を受けたときは、その職を解かれる。

 

   第三章 司法部

 

(連邦司法権)
第一条 合衆国の司法権は、一つの最高裁判所、および連邦議会が随時制定し設立する下位裁判所に属する。最高裁判所および下位裁判所の裁判官はいずれも、非行なき限り、その職を保持することができる。これらの裁判官は、その職務に対して定期に報酬を受ける。その額は、在職中減額されない。

 

(連邦裁判所の管轄事項)
第二条 合衆国の司法権はつぎの諸事件に及ぶ。この憲法、合衆国の法律および合衆国の権限にもとづき締結された、または将来締結される条約のもとで発生するコモン・ロー上およびエクイティ上のすべての事件*。大使その他の外交使節および領事にかかわるすべての事件。海事法および海事裁判権に関するすべての事件。合衆国が当事者の一方である争訟。二以上の州の間の争訟。【州と他州の市民との間の争訟。】[修正第十一条により改正] 異なる州の市民間の争訟。同じ州の市民間の争訟であって、異なる州から付与された土地の権利を主張する争訟。一州またはその市民と外国またはその市民もしくは臣民との間の争訟。
 * 英米民事法はコモン・ローとエクイティと呼ばれる歴史的に形成され
た二つの実体法体系から成り、コモン・ロー事件は損害賠償請求事件、
エクイティ事件は差止めや履行強制を求める事件が中心。
2 大使その他の外交使節および領事にかかわるすべての事件、ならびに州が当事者であるすべての事件については、最高裁判所は、第一審管轄権を有する。前項に掲げたその他の事件については、最高裁判所は、連邦議会の定める例外の場合を除き、連邦議会の定める規則に従い、法律問題および事実問題の双方について上訴管轄権を有する。
3 弾劾事件を除き、すべての犯罪の裁判は、陪審によって行われなければならない。裁判は、当該犯罪がなされた州で行われなければならない。但し、犯罪がいかなる州においてもなされなかったときは、裁判は、連邦議会が法律で定める一または二以上の場所で行われるものとする。

 

(反逆罪)
第三条 合衆国に対する反逆罪は、合衆国に対して戦争を起こす場合、または合衆国の敵に援助と便宜を与えてこれに加担する場合にのみ、成立するものとする。何人も、同一の外的行為についての二人の証人の証言、または公開の法廷での自白によるのでなければ、反逆罪で有罪とされない。
2 連邦議会は、反逆罪の処罰を宣言する権限を有する。ただし、反逆罪を理由とした私権剥奪の効力は、血統汚損*または、私権を剥奪された者の生涯の間を除き、財産没収に及んではならない。
 * 私権剥奪された者の血統が汚損されたとして財産を相続し、または相
続させる権利、相続した財産を保有する権利がないとすること。

 

   第四章 連邦条項

 

(十分な信頼と信用条項)
第一条 各々の州は、他のすべての州の一般法律、記録および司法手続に対して、十分な信頼と信用を与えなければならない。連邦議会は、一般的な法律により、これらの法律、記録および司法手続を証明する方法ならびにその効果につき、規定することができる。

 

 

(市民権条項、逃亡犯罪人・奴隷の引渡し条項)
第二条 各々の州の市民は、他州において、その州の市民が享有するすべての特権および免除を等しく享有する権利を有する。
2 いずれかの州において反逆罪、重罪その他の犯罪につき告発された者が、裁判を逃れて他州で発見された場合には、その逃亡した州の執行部の要求があれば、当該犯罪につき裁判権を有する州に移送するために、この者を引き渡さなければならない。
3 一州において、その州の法律によって役務または労務に服する義務のある者は、他州に逃亡しても、その州の法律または規則によってかかる役務または労務から解放されるものではなく、当該役務または労務を提供されるべき当事者からの請求があれば、引き渡されなければならない。

 

(新州および連邦財産条項)
第三条 連邦議会は、新しい州がこの連邦へ加入することを認めることができる。但し、連邦議会および関係する州の立法部の同意なしに、既存の州の領域内に新州を形成し、または二つ以上の州もしくはその一部を合併して一つの州を形成することはできない。
2 連邦議会は、合衆国に属する領有地その他の財産を処分し、これに関する必要ないっさいの準則および規則を定める権限を有する。この憲法中のいかなる規定も、合衆国または特定の州の請求権を損なうように解釈されてはならない。

 

(共和政体条項)
第四条 合衆国は、この連邦内のすべての州に対し共和政体を保障し、侵略に対し各州を防衛する。合衆国は、州の立法部または(立法部が集会できないときは)執行部の要請があれば、州内の暴動に対して各州を防護する。

 

   第五章 改正

 

 連邦議会は、両院の三分の二が必要と認めるときは、この憲法に対する修正を発議し、または、三分の二の州の立法部が請求するときは、修正を発議するための憲法会議を召集しなければならない。いずれの場合においても、修正は、四分の三の州の立法部または四分の三の州における憲法会議によって承認されたときは、あらゆる意味において、この憲法の一部として効力を有する。いずれの承認方法を採るかは、連邦議会が定める。但し、一八〇八年より前に行われるいかなる修正も、第一章第九条第一項および第四項の規定に変更を加えてはならない。いかなる州も、その同意なしに、上院における平等の投票権を奪われることはない。

 

   第六章 最高法規

 

1 この憲法成立前に契約されたすべての債務および締結されたすべての約定は、この憲法の下においても、連合規約の下におけると同様に、合衆国に対して有効である。
2 この憲法、およびこれに準拠して制定される合衆国の法律、ならびに合衆国の権限にもとづいて締結された、または将来締結されるすべての条約は、国の最高法規である。すべての州の裁判官は、州の憲法または法律に反対の定めがある場合でも、これらのものに拘束される。
3 この憲法に定める上院議員および下院議員、州の立法部の議員、ならびに合衆国および各州のすべての行政官および司法官は、宣誓または宣誓に代る確約により、この憲法を擁護する義務を負う。但し、合衆国のいかなる官職または信任による職務に就く資格条件として、宗教上の審査を課してはならない。

 

   第七章 成立手続

 

 この憲法は、九州の憲法会議の承認があれば、承認した州の間で成立するものとする。
 西暦一七八七年、アメリカ合衆国独立第十二年、九月十七日、憲法会議において列席各州全会一致の同意により、この憲法を定めた。これを証するため、われらはここに署名する。

 

ジョージ・ワシントン
 議長にしてバージニア州代表
ニューハンプシャー州
 ジョン・ラングドン
 ニコラス・ギルマン
マサチューセッツ州
 ナサニエル・ゴーラム
 ルーファス・キング
コネチカット州
 ウィリアム・サミュエル・ジョンソン
 ロジャー・シャーマン
ニューヨーク州
 アレグザンダー・ハミルトン
ニュージャージー州
 ウィリアム・リビングストン
 ウィリアム・パターソン

 デイビッド・ブリアリー
 ジョナサン・デイトン
ペンシルベニア州
 ベンジャミン・フランクリン
 トマス・フィッツシモンズ
 トマス・ミフリン
 ジャレッド・インガソルロバート・モリス
 ジェームズ・ウィルソン
 ジョージ・クライマー
 グーブナー・モリス
デラウェア州
 ジョージ・リード
 リチャード・バセット
 ガニング・ベッドフォードジュニア
 ジェコブ・ブルーム
 ジョン・ディッキンソン

メリーランド州
 ジェームズ・マクヘンリー
 ダニエル・キャロル
 ダン・オブ・セント・トマス・ジェニファー
バージニア州
 ジョン・ブレア
 ジェームズ・マディソンジュニア
ノースカロライナ州
 ウィリアム・ブラウント
 ヒユー・ウィリアムソン
 リチャード・ドッブス・スペイト
サウスカロライナ州
 ジョン・ラトレッジ
 チャールズ・ピンクニー
 チャールズ・コーツワース・ピンクニー
 ピアース・バトラー

ジョージア州
 ウイリアム・フュー
 エイブラハム・ボードウィン
書記ウィリアム・ジャクソン、これを認証する。

 

アメリカ合衆国憲法本文第五章にもとづき、合衆国議会が発議し諸州の立法部が承認した、合衆国憲法に追加されまたはこれを修正する条項*
 * 一般にAmendments(修正条項)と呼ばれる。第一条〜十条はBill of Rightsと呼ばれ、「権利章典」と訳されるが、イギリスの一六八九年の「権利章典」と区別するため「人権(保障)規定」と訳されることもある。

 

(信教・言論・出版・集会の自由、請願権)一七九一年成立
修正第一条 連邦議会は、国教を定めまたは自由な宗教活動を禁止する法律、言論または出版の自由を制限する法律、ならびに国民が平穏に集会する権利および苦痛の救済を求めて政府に請願する権利を制限する法律は、これを制定してはならない。

 

(武器保有権)一七九一年成立
修正第二条 規律ある民兵団は、自由な国家の安全にとって必要であるから、国民が武器を保有し携行する権利は、侵してはならない。

 

(兵士宿営の制限)一七九一年成立
修正第三条 平時においては、所有者の承諾なしに、何人の家屋にも兵士を宿営させてはならない。戦時においても、法律の定める方法による場合を除き、同様とする。

 

(不合理な捜索・押収・抑留の禁止)一七九一年成立
修正第四条 国民が、不合理な捜索および押収または抑留から身体、家屋、書類および所持品の安全を保障される権利は、これを侵してはならない。いかなる令状も、宣誓または宣誓に代る確約にもとづいて、相当な理由が示され、かつ、捜索する場所および抑留する人または押収する物品が個別に明示されていない限り、これを発給してはならない。

 

(大陪審、二重の危険、適正な法の過程、財産権の保障)一七九一年成立
修正第五条 何人も、大陪審による告発または正式起訴によるのでなければ、死刑を科しうる罪その他の破廉恥罪につき公訴を提起されることは無い。但し、陸海軍内で発生した事件、または、戦争もしくは公共の危機に際し現に軍務に従事する民兵団の中で発生した事件については、この限りでない。何人も、同一の犯罪について、重ねて生命または身体の危険にさらされることはない。何人も、刑事事件において、自己に不利な証人となることを強制されない。何人も、法の適正な過程*によらずに、生命、自由または財産を奪われることはない。何人も、正当な補償なしに、私有財産を公共の用のために収用されることはない。
 * 原文のdue process of law(デュー・プロセス・オブ・ロー)の訳。適正な手続のみならず法の適正な内容も要求するところからこのように訳される。

 

(刑事陪審裁判の保障、被告人の権利)一七九一年成立
修正第六条 すべての刑事上の訴追において、被告人は、犯罪が行われた州の陪審であって、あらかじめ法律で定めた地区の公平な陪審による迅速かつ公開の裁判を受ける権利を有する。被告人は、訴追の性質と理由について告知を受け、自己に不利な証人との対質を求め、自己に有利な証人を得るために強制的手続きを利用し、かつ、自己の防禦のために弁護人の援助を受ける権利を有する。

 

(民事陪審裁判を受ける権利)一七九一年成立
修正第七条 コモン・ロー上の訴訟において*、訴額が二十ドルを超えるときは、陪審による裁判を受ける権利は維持される。陪審が認定した事実は、コモン・ロー上の準則による場合を除き、合衆国のいかなる裁判所もこれを再び審議してはならない。
 * コモン・ローについて憲法本文第三章第二条第一項の注参照。

 

(残酷で異常な刑罰の禁止)一七九一年成立
修正第八条 過大な額の保釈金を要求し、過大な罰金を科し、または残酷で異常な刑罰を科してはならない。

 

(国民が保有する他の権利)一七九一年成立
修正第九条 この憲法の中に特定の権利を列挙したことをもって、国民の保有する他の権利を否定しまたは軽視したものと解釈してはならない。

 

(州と国民に留保された権限)一七九一年成立
修正第十条 この憲法が合衆国に委任していない権限または州に対して禁止していない権限は、各々の州または国民に留保される。

 

(州に対する訴訟と連邦司法権)一七七五年成立
修正第十一条 合衆国の司法権は、合衆国の一州に対して、他州の市民または外国の市民もしくは臣民が提起したコモン・ロー上またはエクイティ上のいかなる訴訟にも及ぶものと解釈されてはならない。

 

(正副大統領の選出方法の改正)一八〇四年成立
修正第十二条 選挙人は、各々の州で集会して、無記名投票により、大統領および副大統領を選出するための投票を行う。そのうち少なくとも一名は、選挙人と同じ州の住民であってはならない。選挙人は、一の投票用紙に大統領として投票する者の氏名を記し、他の投票用紙に副大統領として投票する者の氏名を記す。選挙人は、大統領として得票したすべての者および各々の得票数、ならびに副大統領として得票したすべての者および各々の得票数を記した別個の一覧表を作成し、これらに署名し認証した上で、封印をほどこして上院議長に宛てて、合衆国政府の所在地に送付する。上院議長は、上院議員および下院議員の出席の下に、すべての認証書を開封したのち、投票を計算する。大統領として最多数の投票を得た者の票数が選挙人総数の過半数に達しているときは、その者が大統領となる。過半数に達した者がいないときは、下院は直ちに無記名投票により、大統領としての得票者一覧表の中の三名を超えない上位得票者の中から、大統領を選出しなければならない。但し、この方法により大統領を選出する場合には、投票は州を単位として行い、各州の議員団は一票を投じるものとする。この目的のための定足数は、全州の三分の二の州から一名または二名以上の議員が出席することを要し、大統領は全州の過半数をもって選出されるものとする。下院にかかる選出権が発生した場合に、【つぎの三月四日になる前に大統領を選出しないときは、】[修正第二十条により改正]大統領に死亡その他憲法上執務不能の事情が生じた場合と同様に、副大統領が大統領の職務を行う。副大統領として最多数の投票を得た者の票数が選挙人総数の過半数に達しているときは、その者が副大統領となる。過半数に達した者がいないときは、上院が、得票者一覧表の中の上位二名の中から、副大統領を選出しなければならない。この目的のための定足数は、上院議員の総数の三分の二とし、選出には総議員の過半数を要するものとする。但し、憲法上大統領の職に就く資格がない者は、合衆国副大統領の職に就くことはできない。

 

(奴隷制の禁止)一八六五年成立
修正第十三条 奴隷制および本人の意に反する苦役は、適正な手続を経て有罪とされた当事者に対する刑罰の場合を除き、合衆国内またはその管轄に服するいかなる地においても、存在してはならない。
2 連邦議会は、適切な立法により、この修正条項を実施する権限を有する。

 

(市民権、法の適正な過程、平等権)一八六八年成立
修正第十四条 合衆国内で生まれまたは合衆国に帰化し、かつ、合衆国の管轄に服する者は、合衆国の市民であり、かつ、その居住する州の市民である。いかなる州も、合衆国市民の特権または免除を制約する法律を制定し、または実施してはならない。いかなる州も、法の適正な過程*によらずに、何人からもその生命、自由または財産を奪ってはならない。いかなる州も、その管轄内にある者に対し法の平等な保護を否定してはならない。
 * 修正第五条の注参照
2 下院議員は、各々の州の人口に比例して各州の間に配分される。各々の州の人口は、納税義務のないインディアンを除き、すべての者を算入する。但し、合衆国大統領および副大統領の選挙人の選出に際して、または、連邦下院議員、各州の執行部および司法部の官吏もしくは州の立法部の議員の選挙に際して、年齢二十一歳に達し、かつ、合衆国市民である州の男子住民が、反乱またはその他の犯罪に参加したこと以外の理由で、投票の権利を奪われ、またはかかる権利をなんらかの形で制約されている場合には、その州の下院議員の基礎数は、かかる男子市民の数がその州の年齢二十一歳以上の男子市民の総数に占める割合に比例して、減じられるものとする。
3 連邦議会の議員、合衆国の公務員、州議会の議員、または州の執行部もしくは司法部の官職にある者として、合衆国憲法を支持する旨の宣誓をしながら、その後合衆国に対する暴動または反乱に加わり、または合衆国の敵に援助もしくは便宜を与えた者は、連邦議会の上院および下院の議員、大統領および副大統領の選挙人、文官、武官を問わず合衆国または各州の官職に就くことはできない。但し、連邦議会は、各々の院の三分の二の投票によって、かかる資格障害を除去することができる。
4 法律により授権された合衆国の公の債務の効力は、暴動または反乱の鎮圧のための軍務に対する恩給および賜金の支払いのために負担された債務を含めて、これを争うことはできない。但し、合衆国およびいかなる州も、合衆国に対する暴動もしくは反乱を援助するために負担された債務もしくは義務につき、または奴隷の喪失もしくは解放を理由とする請求につき、これを引き受けまたは支払いを行ってはならない。かかる債務、義務または請求は、すべて違法かつ無効とされなければならない。
5 連邦議会は、適切な立法により、この修正条項の規定を実施する権限を有する。

 

(選挙権の拡大)一八七〇年成立
修正第十五条 合衆国またはいかなる州も、人種、肌の色、または前に隷属状態にあったことを理由として、合衆国市民の投票権を奪い、または制限してはならない。
2 連邦議会は、適切な立法により、この修正条項を実施する権限を有する。

 

(連邦所得税)一九一三年成立
修正第十六条 連邦議会は、各州に比例配分することなく、および人口調査または算定によることなく、いかなる源泉から生ずるものであっても、所得に対して税を賦課し徴収する権限を有する。

 

(上院議員の直接選挙)一九一三年成立
修正第十七条 合衆国の上院は、各州から二名ずつ選出される上院議員でこれを組織する。上院議員は、各州の州民によって、六年を任期として選出されるものとする。上院議員は、それぞれ一票の投票権を有する。各州の選挙権者は、州の立法部のうち議員数の多い院の選挙権者となるのに必要な資格を備えていなければならない。
2 州の選出上院議員に欠員が生じたときは、その州の執行部は、欠員を補充するための選挙実施の命令を発しなければならない。但し、州の立法部は、立法部の定めるところに従って州民が選挙で欠員を補充するまでの間、執行部に対して臨時の任命をする権限を与えることができる。
3 この修正は、この憲法の一部として効力を発する前に選出された上院議員の選挙または任期に、影響を及ぼすものと解されてはならない。

 

(禁酒修正条項)一九一九年成立
修正条項第十八条 この修正条項の承認から一年を経た後は、合衆国とその管轄に服するすべての領有地において、飲用の目的で酒類を製造し、販売しもしくは輸送し、またはこれらの地に輸入し、もしくはこれらの地から輸出することは、これを禁止する。
2 連邦議会および各州は、適切な立法により、この修正条項を実施する権限を競合的に有するものとする。
3 この修正条項は、連邦議会がこれを各州に提議した日から七年以内に、この憲法の規定に従って各州の立法部により憲法修正として承認されない場合には、その効力を生じない。】[修正第二十一条で全文廃止]

 

(女性参政権)一九二〇年成立
修正第十九条 合衆国またはいかなる州も、性を理由として合衆国市民の投票権を奪い、または制限してはならない。
2 連邦議会は、適切な立法により、この修正条項を実施する権限を有する。

 

(正副大統領と連邦議員の任期)一九三三年成立
修正第二十条 大統領および副大統領の任期は、この修正条項が承認されていなければその任期が終了していたはずの年の一月二十日の正午に終了し、上院議員および下院議員の任期は、同じ年の一月三日の正午に終了する。後任者の任期はその時に始まる。
2 連邦議会は、毎年少なくとも一回集会するものとする。会期の開始時期は、法律で別の日が指定されない限り、一月三日の正午とする。
3 大統領に選出された者が、大統領の任期の始期として定められた時に死亡していた場合には、副大統領として選出された者が大統領となる。大統領の任期の始期として定められた時までに大統領が選出されていない場合、または大統領として選出された者がその資格を備えていない場合には、副大統領として選出された者が、大統領がその資格を備えるに至るまで、大統領の職務を行う。連邦議会は、法律により、大統領として選出された者も副大統領として選出された者もともにその資格を備えていない場合について定めを設け、誰が大統領の職務を行うかについて、またはその職務を行う者を選出する方法について、宣明することができる。この者は、大統領または副大統領がその資格を備えるに至るまで、大統領の職務を行う。
4 連邦議会は、法律により、下院に大統領の選出権が発生した場合に大統領として選出することのできる者の中に死亡者が出たとき、および上院に副大統領の選出権が発生した場合に副大統領として選出することのできる者の中に死亡者が出たときについて、定めを設けることができる。
5 第一項および第二項は、この修正条項が承認された後の十月十五日に効力を生ずる。
6 この修正条項は、提議された日から七年以内に、四分の三の州の立法部によりこの憲法の修正として承認されない場合には、その効力を生じない。

 

(禁酒修正条項の廃止)一九三三年成立
修正第二十一条 合衆国憲法修正第十八条は、本修正条項により廃止する。
2 合衆国のいかなる州、準州、または領有地であれ、その地の法に違反して、酒類を引渡または使用の目的でその地に輸送しまたは輸入することは、この修正条項により禁止される。
3 この修正条項は、連邦議会がこれを各州に提議した日から七年以内に、憲法の規定に従って各州の憲法会議によりこの憲法の修正として承認されない場合には、その効力を生じない。

 

(大統領の三選禁止)一九五一年成立
修正第二十二条 何人も、大統領の職に二回を超えて選出されることはできない。他の者が大統領として選出された任期の間に、二年以上大統領の職を保持しまたは大統領の職務を行った者は、大統領の職に1 回を超えて選出されることはできない。但し、この修正条項は、これが連邦議会により発議されたときに大統領の職を保持している者には適用されない。この修正条項は、これが効力を生じたときに任期中の大統領の職を保持しまたは大統領の職務を行っている者が、任期の残りの期間、大統領の職を保持しまたは大統領の職務を行うことを妨げるものではない。
2 この修正条項は、連邦議会がこれを各州に提議した日から七年以内に、四分の三の州の立法部により憲法の修正として承認されない場合は、その効力を生じない。

 

(コロンビア地区の大統領選挙人)一九六一年成立
修正第二十三条 合衆国政府の所在地を構成する地区は、連邦議会が定める方法により、つぎの者を選任する。この地区が州であるならば選出することができる連邦議会の上院および下院の議員の総数と等しい人数の大統領および副大統領の選挙人。但し、その数は、いかなる場合でも人口の最も少ない州から選任される選挙人の数を超えてはならない。これらの選挙人は、各州が選任した選挙人に加えられ、大統領および副大統領の選挙の目的のためには、州によって選任された選挙人とみなされる。これらの選挙人は、同地区で集会して、修正第十二条に規定される義務を遂行するものとする。
2 連邦議会は、適切な立法により、この修正条項を実施する権限を有する。

 

(選挙権にかかわる人頭税の禁止)一九六四年成立
修正第二十四条 合衆国またはいかなる州も、大統領もしくは副大統領の予備選挙その他の選挙、大統領もしくは副大統領の選挙人の選挙、または連邦議会の上院議員もしくは下院議員の選挙において合衆国市民が投票する権利を、人頭税その他の税を支払っていないことを理由にして奪い、またはこれを制限してはならない。
2 連邦議会は、適切な立法により、この修正条項を実施する権限を有する。

 

(大統領の地位の継承)一九六七年成立
修正第二十五条 大統領が免職され、死亡しまたは辞任した場合には、副大統領が大統領となる。
2 副大統領が欠けたときは、大統領が副大統領を指名し、指名された者は、連邦議会の両院の過半数の承認を経て、副大統領の職に就く。
3 大統領が、上院の臨時議長および下院の議長に対し、その職務上の権限および義務を遂行することができない旨を書面で通告したときは、その後大統領が権限および義務を遂行することができる旨を書面で通告するまで、副大統領が臨時大統領としてかかる権限および義務を遂行する。

 一 副大統領、および行政各部の長または連邦議会が法律で定める他の機関の長のいずれかの過半数が、上院の臨時議長および下院議長に対し、大統領がその職務上の権限および義務を遂行できない旨を書面で通告したときは、副大統領は、直ちに臨時大統領として、大統領職の権限および義務を遂行するものとする。
 二 その後、大統領が上院の臨時議長および下院議長に対し、職務遂行不能状態は存在しない旨を書面で通告したときは、大統領はその職務上の権限および義務を回復する。但し、副大統領および行政各部の長または連邦議会が法律で定める他の機関の長のいずれかの過半数が、四日以内に、上院の臨時議長と下院議長に対し、大統領がその職務上の権限および義務を遂行できない旨を書面で通告したときは、この限りでない。この場合には、連邦議会は、開会中でないときには四十八時間以内にその目的のために集会し、問題を決定するものとする。連邦議会が、大統領が職務上の権限および義務を遂行することができない旨を通告する書面を受理してから二十一日以内に、または、連邦議会が開会中でないときは、集会の要請があってから二十一日以内に、両議院の三分の二の投票により、大統領はその職務上の権限および義務を遂行することができない旨を決議したときは、引き続き副大統領が臨時大統領としてかかる権限および義務を遂行する。かかる決議がなされなかった場合には、大統領はその職務上の権限と義務を回復するものとする。

 

(投票年齢の引下げ)一九七一年成立
修正第二十六条 合衆国またはいかなる州も、年齢を理由として、年齢十八歳以上の合衆国市民の投票権を奪い、または制限してはならない。
2 連邦議会は、適切な立法により、この修正条項を実施する権限を有する。

 

(連邦議員報酬の変更)一九九二年成立
修正第二十七条* 上院議員および下院議員の職務に対する報酬を変更する法律は、つぎの下院議員の選挙が行われるまで、その効力を生じない。
 * 原文のタイトルはArticle IIであり、これは一七八九年に提案された
修正条項の二番目のものが約二〇〇年かかって承認されたもの。通例
Amendment XXVIIと呼ばれる。

 

出典:在日米国大使館 http://aboutusa.japan.usembassy.gov/jusaj-main.html

 

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