日考塾〜憲法とは即ち歴史である

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古事記から見る和の精神

 古事記上巻つまり日本の神話から和の精神を見ていきたいと思います。まず始めに天の岩屋戸、天照大神に関する神話になります。この神話では、天照大神は弟神の須佐之男命の暴虐に耐えていましたが、神殿を犯すに及び、「見畏みて、天の岩屋戸を開きてさし籠りましき」とあります。高天原が暗くなり、葦原の中つ国も暗くなってしまい、あらゆる災いが起こる大事件となりました。

 

 統治者である天照大神がいない中で、他の神々が話し合いました。
「八百万の神は、天の安の河原に、神集いて、タカミムスビの神の子、思金の神に思はしめて〜」
天照大神を迎える祭祀を行い、岩屋戸から出てくることになり、
「天照大神出でましし時、高天原も葦原の中つ国も、自ら照り明りき」
「ここに八百万の神共に議(はか)りて、速須佐之男神に千位(ちくら)の置戸(おきど)を負せ、また髪を切り、手足の爪も抜かしめて、神逐(かむや)らひ逐らひき」
高天原から須佐之男命を追放する際にも、「八百万の神共に議り」決定されました。

 

 続いて、葦原の中つ国の平定について、天照大神の神勅があります。

 

「豊葦原の千秋長五百秋(ちあきのながいほあき)の水穂国は、我が御子、正勝吾勝勝速日(まさかつあかつかちはやひ)天忍穂耳命(あめのおしほみみのみこと)の知らす国ぞ」

 

 天忍穂耳命は、葦原の中つ国がひどく乱れているので天降ることが出来ない。そこで八百万の神を天の安の河原に集め、葦原の中つ国の「道速振(ちはやぶ)る荒振る国つ神」を「言趣(ことむ)け」る、つまり説得する(転じて平定の意)ため。「何(いず)れの神」を遣わしたらいいか提案をしています。

 

「ここに思金神また八百万の神、議(はか)りて白(まを)ししく、『天菩比神(あめのほひのかみ)、これ遣はすべし。』とまをしき」

 

 ここでも神々の合議によって決定をしています。ちなみに思金神は、三柱の神の一柱である高御産巣日神(タカミムスビ)の子であるとされ、知恵を司る神になります。これも天照大神の神勅があります。

 

「次に思金神は、前の事を取り持ちて、政(まつりごと)せよ」

 

 これは、思金神を始めとした子孫が大臣(おおおみ)つまり政事の役割を果たしていたと考えられます。

 

 神話とは、その国の国柄を表すものであり、上の内容については十七条憲法の第一条と第十七条に該当してくるものになります。つまり和の精神になります。古事記においても和の精神を表す内容が記載されているということになります。

 

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