日考塾〜憲法とは即ち歴史である

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内閣法制局はどんな仕事をしているのか

 内閣法制局の主な業務としては、法律問題に関し内閣並びに内閣総理大臣及び各省大臣に対し意見を述べるという、いわゆる意見事務。そして閣議に付される法律案、政令案及び条約案を審査するという、いわゆる審査事務の二つになります。

 

 憲法解釈については、最終的に内閣の責任において決定することになりますが、第一次的には、各法令を所管し、その執行に当たる各省庁において憲法解釈を行っています。現在の内閣法制局は、国の政策決定の元となる法案作成に強い影響力を持っています。実質的に憲法の最高有権解釈権を持つ機関であり、さらに各省庁から訓練された法知識を持つ人材を集め、法律問題を専門的、集中的に研究しています。明治時代以来の法知識に関する膨大な蓄積があり、内閣法制局が打ち出す憲法解釈は余程のことがあっても崩れないという自負があります。

 

 内閣法制局は、戦前から終戦後まで法制局として存在していましたが、1948年になると衆議院法制局と参議院法制局が設置されたこともあり、区別するため、1962年に法制局は内閣法制局と改称され、今日に至っています。

 

 内閣法制局は、副大臣級の長官を始め、各省事務次官級の次長、第一部長、総務主幹や各審査部の部長、参事官となっていますが、長官ポストを占めることができるのは、法務省(検事併任者)、大蔵省、通産省、自治省の4省出身者になっています。また組織については、第一部から第四部まであり、第一部についてはいわゆる意見事務というものを行い、第二部から第四部までは各役割となる審査事務を行っています。
構成としては、内閣法制局の参事官は、大卒者からのプロパー採用ではなく、他省庁からの出向者で占められ

 

長官へのキャリアパスは明確に定まっている。
本省から内閣法制局へ参事官として出向を命じられ、
5年程度の経験を積んだあと、そこで将来の幹部にふさわしいと
目星をっけられた者は、そのまま、あるいはいったん本省に復帰し
再び内閣法制局によばれ、総務主幹(1962年6月30日までは「主幹」)
という幹部ポスト(他省庁の官房長に相当)に着任し、以後は第二〜 四部の
部長(局長級)、第一部長(筆頭局長)、次長(事務次官級)、長官(大臣に準じる)と
順次出世していく。

 

 

また長官まで上り詰めるには、入省の段階で大蔵省(現財務省)などでなければ、進むこともできません。

 

 長官をやり遂げた者は、天下り先と叙勲が用意されています。
天下り先は、最高裁判事と地域振興整備公団総裁という二つのポストになります。
このポストを勤め上げると叙勲となります。
地域振興整備公団総裁を経たものには、勲一等瑞宝章、最高裁判事の場合には、一つ上の勲一等旭日大綬章です。
前者の天下り先でも再勲という形で後者を受けることができます。

 

 審査事務と意見事務については以下の内容になります。
審査事務
1 憲法および他の現行法制との関係ならびに立法内容の法的妥当性
2 条文の表現および配列の適否
3 用字・用語における誤りの有無等
をはじめとして「あらゆる角度から検討を加え」られる。手順は読会制。
すなわち法律案の骨子・大綱→条文の配列などの構成→個々の条文と,読会が進むにしたがって細部を詰めていくやり方が取られています。

 

意見事務
 法律・政令の解釈について諮問された場合に、法制局としての見解を明らかにする。そしてこの法制意見が行政部内の統一的解釈としての有権解釈としての拘束力を持っています。

 

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