御祭文

 

全文

懸(かけま)くも恐(かし)こき天神地祇の大前に今年三月十四日を生日(いくひ)の足日(たるひ)と撰(えらび)定めて禰宜(ちぎ)申さく今より天津神の御言寄(よさし)の随(まにま)に天下の大政を執行はむとして親王卿臣(まえつぎみ)国々諸侯百僚官人を引居(ひきい)連(つらね)て此神床の大前に誓(うけい)つらくは近き頃ほひ邪者(まがもの)の是所彼所に荒び武びて天下佐夜芸(さやき)に佐夜芸の心を平穏ならう故是以(かれこれもって)天下の諸人等の力を合せ心を一つにして皇我政(すめらがあがまつりごと)を輔翼奉り令仕(つかえまつらせ)奉給へと請祈申す礼代は横山の如置(ことおき)高成て奉る形を聞食て天下の万民を治給い育給い谷蟆の狭渡(さわた)る極み白雲の墜居(おりい)向伏限り逆敵対者は令在給はず遠祖尊の恩頼を蒙りて無窮に仕奉るる人共の今日の誓約に違わむ者は天神地祇の倏忽(たちまち)に刑罰給わむ物ぞと皇神等の前に誓の吉詞(よこど)申給わくと申す。

 

内容

心に思うのも恐れ多い天の神様、地の神様の大前にて、この年の弥生、十四日を生き生きとして満ち足りた日にて祭礼を行うのに相応しい日と選び定めまして、お願い申し上げますことは、

 

今から天の神様のお言葉のままに天下の政治をとり行おうとして、親王や公卿、諸侯や百官の人を率いて、こちらの神様の御座の大前にて誓いますことは、

 

最近、悪い者があちこちで荒ぶれ武を誇るので、天下が騒がしゅうなり、人の心も穏やかではなくなっています。ですから天下の全ての人間が協力し、心を一つにして、天皇たる私の政治をお助け申し上げ、お仕え申し上げなされとお祈り致しまして、そのお礼たる捧げものは横に広い山のように、うず高く積み上げて差し上げますのを、どうぞお召し上がりください。

 

そして、天下の全ての人間を治めなさり、育みなさり、ひきがえるの這って行くことのできる地の果てまで、白い雲がたなびいているその果てまでも、逆らう者のないようにして下さいまして、遠い祖先の神様の恵みをいただき、永遠にお仕え申し上げるという人々の今日の約束を破る者は、天の神様、地の神様がすぐさま罰しなさるぞと大神様の前にて、誓いのめでたい言葉として申し上げなさることです、と申し上げます。

 
この記事はお役に立ちましたでしょうか。 この記事が誰かの役に立ちそうだと感じて頂けましたら、下のボタンから共有をお願い致します。     このエントリーをはてなブックマークに追加  
昭和12年学会
ページの先頭へ戻る