保守的と言われるのは良いことなのか悪いことなのか、これだけは知っておきたい保守の意味

 

はじめに

 

何かをしたり、発言したりするときに「君は保守的だね」と言われたりすることがあります。
そう言われたときに悪く言われていると感じる人もいれば、それが良いと感じる人もいます。

 

ここでは、そもそも保守とはどういう意味で何なのかご紹介します。

 

 

 

保守とは

 

保守の語源

保守とは、従来からある伝統や制度、慣習、考え方などを尊重する立場や思想を持つ人のことを指します。
また、政治的な立場として保守主義を主張する人や勢力を表すこともあり、対比としてリベラルや革新と比較されます。

 

保守は良いことそれとも悪いこと

では、保守的と言われることは良いことなのかそれとも悪いことなのかと言われると、それは時と場合によります。
つまり、必ずしも悪いことではありませんし良いことでもありません。

 

例えば、何かの改革を進める場合です。
・保守的であることが良いという意味として
ほとんどの人が改革を推進したい場合に、本当にその改革を進めて良いのかを考えるきっかけになります。
改革を進める方向性の場合に、その改革の本質を確認することや手法を見直したりなどに繋がったりします。

 

・保守的であることが悪いという意味として、
改革を推進する場合の足を引っ張ることもあります。
多くの人が改革をしたいと考えているときに、制度や慣習を守ることに固執して先に進めないことがあったりします。

 

このように時と場合によっては、良くも悪くもなります

 

保守は現状維持ではない

保守であることがイデオロギーつまり保守主義になると意味が変わってしまいます。
つまり現状維持でいることを思想としてしまうと足を引っ張ることになります。

 

保守を指して現状維持と言われますが、そんなことはありません。
ここで大切なことは、何を持って「保守」とするのかです。

 

従来からあるものの価値の理解なくして、ただ古いから良いというだけでは保守と言えません
それでは現状主義者としかいえません。

 

政治的な立場としての保守

 

政治的な立場としての保守とは

保守を政治的な意味で呼ぶ場合、「保守派」として「右派」や「右翼」系の政治家を指して言われたりします。
そして対比として「リベラル」があります。

 

リベラル派は「左派」や「左翼」系の政治家を指しています。

 

ちなみに「右翼」と「左翼」の語源は、フランス革命期の国民議会において議長席から見て右側に王党派などの保守派、左側にジャコバン派などの急進派が座ったことから言われています。

 

また保守系政治家は「タカ派」、リベラル系政治家は「ハト派」と言われたりします。
それは、日本の憲法で例を言えば、憲法改正を積極的に推進するのが保守系、憲法改正に消極的なのがリベラル系と区別されているためです。

 

しかし、すべて「保守」をイデオロギーとしていることから、本質からズレています

 

現行憲法の改正をすることが保守なのか

現行憲法を改正することが保守派と言われますが、それに賛成することが保守で、反対するのは保守ではないということではありません。
また現行憲法に問題があるにもかかわらず改正をしないことがリベラルと位置付けられますが、それは悪い意味での保守としかいえません。

 

つまり現状主義者です。

 

では保守とは何なのか

 

本当に守らなければならないものを守ることが保守

保守という漢字は、「守り保つ」と書きます。

 

では守らなければならないものや保たなければならないものは何かということです。

 

過去から何を継承するのかが重要です。
その継承するものの価値の本質的なものの理解がなければいけません。

 

そして何を変革すべきかを考える必要もあります。

 

なぜなら伝統でも制度でも慣習でも考え方でも、時代にそぐわないこともあるためです。
だから「守り保つ」べきものを知り、その上で変革もすること、それが保守の姿勢といえます。

 

フランス革命時期の2人の政治思想家について

フランス革命が起きた時代に保守の理念を伝えた人物として、エドマンド・バークという人物がいます。
アイルランド生まれでイギリスの下院議員を務めた人で、著書に『フランス革命の省察』という本があります。

 

バークは、自然的に発展し成長してきた目に見えない法や道徳を重んじており、フランスの歴史や伝統を否定するフランス革命に批判的でした。
そのバークの思想は、現在まで続いており、アメリカの保守政治家をバーキアンと呼ばれたりしています。

 

エドマンド・バークと同時代でフランスの政治家にフランソワ・ルネ・ド・シャトーブリアンという人物がいます。

 

1819年にフランス革命を受けて王政復古の機関紙を「保守派」と名付けたことから、保守という言葉の使用の初例となります。

 

またシャトーブリアンは、安定した変革が行われている国々では、常に古い習俗の一部が、新しい習俗に混じりあい、いくつもの川の流れが、合流することで全体が大きくなるようになると言っています。

 

この記事で学べること

 

記事のまとめ

いかがだったでしょうか。

 

保守であることは悪いことではありません。
しかし現状維持に終始するのは悪いことです。

 

過去から継承されたものを現在に活かし、それを未来に繋げていくために変革を行っていくという姿勢が保守といえます。

 

考えてほしいこと

 

この記事から考えてほしいことを質問します。

 

あなたが日本の歴史、伝統、文化において大切だと感じるものは何ですか?

 

あなたが大切だと感じたものを現在に活かすためにはどんなことをすればいいでしょうか?

 

あなたが大切にいている価値観は何でしょうか?
またその理由も考えてみて下さい。

 

この記事のおすすめ本

エドマンド・バーク『フランス革命についての省察上』(中野好之訳、岩波書店、二〇〇〇)
福田恆存『保守とは何か』(浜崎洋介編、文藝春秋、二〇一三)

 
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