憲法義解〜第二十九条

第二十九条 日本臣民は法律の範囲内に於て言論著作印行集会及結社の自由を有す
(日本臣民は、法律の範囲内において言論、著作、図書の刊行、集会及び結社の自由を有する)

 

 

 

 

口語訳

言論・著作・印行・集会・結社は皆政治及社会の上に勢力を行う者にして、而して立憲の国はその変じて罪悪を成し又は治安を妨害する者を除く外総てその自由を予えてもって思想の交通を発達せしめ、且もって人文進化の為に有益なる資料たらしめざるはなし。
ただし、他の一方においてはこれ等の所為は容易に濫用すべき鋭利なる器械たるが故に、これに由て他人の栄誉・権利を傷害し、治安を妨げ、罪悪を教唆するに至ては、法律によりこれを処罰し又は法律をもって委任するところの警察処分によりこれを防制せざることを得ざるは、これまた公共の秩序を保持するの必要に出づる者なり。
ただし、この制限は必ず法律に由り而して命令の区域の外に在り。

 

 

現代語訳

言論、著作、図書の刊行、集会及び結社は、すべて政治及び社会の上に一つの勢力を作り出すものであり、そうして立憲国家は、罪悪を行ったり、治安を妨害したりするものを除き、すべてその自由を認めて人々の意見交換を活発させ、人文の進化のために有益な資料としないことはない。
ただし、他方においては、これらの行為は容易に濫用される鋭利な道具であるので、これによって他人の栄誉や権利を侵害し、治安を妨げ、罪悪を教唆するに至っては、法律によって処罰し、または法律で委任された警察処分により、防がざるを得ないのは、公共の秩序を保持する必要からである。
ただし、この制限は必ず法律により、行政命令の範囲外にある。

 
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昭和12年学会
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