皇室儀制令

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皇室儀制令

大正十五年十月二十一日皇室令第七号

 

   第一章 朝儀

 

第一条 朝儀は他の皇室令に別段の定あるものを除くの外本令の定むる所に依る

 

第二条 新年祝賀の式は一月一日及二日宮中に於て之を行ふ

 

第三条 政始の式は一月四日宮中に於て之を行ふ

 

第四条 新年宴会は一月五日紀元節の式は二月十一日天長節の式は天皇の誕生日に相当する日宮中に於て之を行ふ
2 別に天長節祝日を定めたるときは天長節の式は其の日之を行ふ

 

第五条 講書始の式及歌会始の式は一月宮中に於て之を行ふ

 

第六条 帝国議会の開院式及閉院式は貴族院に於て之を行ふ

 

第七条 親任式親授式親補式信任状捧呈の式及解任状捧呈の式は宮中に於て之を行ふ

 

第八条 天皇喪に在るときは新年朝賀の式新年宴会紀元節の式天長節の式講書始の式及歌会始の式は之を行はす摂政喪に在るとき亦同し

 

第九条 天皇事故あり其の他已むことを得さる事由あるときは帝国議会の開院式及閉院式を除くの外臨時の勅定に依り本章に掲くる朝儀の全部又は一部を行はさることあるへし摂政事故あるとき亦同し

 

第十条 本章に掲くる朝儀は附式の定むる所に依り之を行ふ

 

第十一条 本章に掲けさる朝儀は臨時の勅定に依る

 

   第二章 紋章及旗章

 

第十二条 天皇太皇太后皇太后皇后皇太子皇太子妃皇太孫皇太孫妃の紋章は十六葉は重菊形とし左の様式に依る(図略)

 

第十三条 親王親王妃内親王王王妃女王の紋章は十四葉一裏菊形とし左の様式に依る(図略)

 

第十四条 天皇旗は左の様式に依る(図略)
 地色 紅
 紋章 金
 横 縦の一と二分一
 菊心 旗面の中心
 菊心径 縦の十九分一
 菊全径 縦の三分一

 

第十五条 太皇太后旗皇太后旗皇后旗は左の様式に依る(図略)
 地色 紅
 紋章 金
 横 縦の一と四分三
 燕尾開裂 横の三分一上下等分
 菊心 燕尾を除き旗面の中心
 菊心径 縦の十九分一
 菊全径 縦の三分一

 

第十六条 摂政旗は左の様式に依る(図略)
 地色 紅
 紋章 金
 縁 白
 横 縦の一と二分一
 菊心 旗面の中心
 菊心径 縦の二十六分一
 菊全径 縦の二分一
 縁幅 縦の十五分一

 

第十七条 皇太子旗皇太孫旗は左の様式に依る(図略)
 地色 紅
 紋章 金
 輪廓 白
 縁 紅
 横 縦の一と二分一
 菊心 旗面の中心
 菊心径 縦の二十六分一
 菊全径 縦の二分一
 輪廓幅 縦の十五分一
 縁幅 縦の十五分二

 

第十八条 皇太子妃旗皇太孫妃旗は左の様式に依る(図略)
 地色 紅
 紋章 金
 輪廓 白
 縁 紅
 横 縦の一と四分三
 燕尾開裂 横の三分一上下等分
 菊心 燕尾を除き輪廓内の中心
 菊心径 縦の二十六分一
 菊全径 縦の二分一
 輪廓幅 縦の十五分一
 縁幅 縦の十五分二

 

第十九条 親王旗親王妃旗内親王旗王旗王妃旗女王旗は左の様式に依る(図略)
 地色 白
 紋章 金
 縁 紅
 横 縦の一と二分一
 菊心 旗面の中心
 菊心径 縦の二十六分一
 菊全径 縦の二分一
 縁幅 縦の十五分二

 

第二十条 前六条に規定する旗章の地質は錦とす但し特別の事由あるときは此の限に在らす

 

第二十一条 摂政旗は摂政朝儀に臨む場合又は特旨に依る場合に之を用う
2 親王旗親王妃旗内親王旗王旗王妃旗女王旗は親王親王妃内親王王王妃女王天皇又は皇后に代りて朝儀に臨む場合又は特旨に依る場合に之を用う

 

   第三章 鹵簿

 

第二十二条 鹵簿は他の皇室令に別段の定あるものを除くの外本章の定むる所に依る

 

第二十三条 天皇の鹵簿は第一公式第二公式第三公式及略式とす
2 重大の朝儀には第一公式の鹵簿を用い其の他の朝儀には第二公式又は第三公式の鹵簿を用う
3 朝儀に非さる場合には第三公式又は略式の鹵簿を用う

 

第二十四条 太皇太后皇太后皇后皇太子皇太子妃皇太孫皇太孫妃の鹵簿は各公式及略式とす
2 朝儀には公式の鹵簿を用い其の他の場合には略式の鹵簿を用う

 

第二十五条 摂政の鹵簿は第一公式第二公式及略式とす
2 重大の朝儀には第一公式の鹵簿を用い其の他の朝儀には第二公式の鹵簿を用う
3 朝儀に非さる場合には略式の鹵簿を用う

 

第二十六条 親王親王妃内親王王王妃女王は天皇又は皇后に代りて朝儀に臨む場合又は特旨に依る場合に公式の鹵簿を用う

 

第二十七条 公式の鹵簿は附式の定むる所に依る

 

第二十八条 天皇太皇太后皇太后皇后皇太子皇太子妃皇太孫皇太孫妃同乗又は同列の場合に於ける鹵簿及略式の鹵簿は別に之を定む

 

   第四章 宮中席次

 

第二十九条 文武高官有爵者優遇者の宮中に於ける席次は特旨に由るものを除くの外左の順位に依る
 第一階
第一大勲位
  一 菊花章頸飾
  二 菊花大綬章
第二 内閣総理大臣
第三 枢密院議長
第四 元勲優遇の為大臣の礼遇を賜はりたる者
第五元帥国務大臣宮内大臣内大臣
第六朝鮮総督
第七内閣総理大臣又は枢密院議長たる前官の礼遇を賜はりたる者
第八国務大臣宮内大臣又は内大臣たる前官の礼遇を賜はりたる者
第九 枢密院副議長
第十陸軍大将海軍大将枢密顧問官
第十一 親任官
第十二 貴族院議長衆議院議長
第十三 勲一等旭日桐花大綬章
第十四 功一級
第十五 親任官の待遇を賜はりたる者
第十六 公爵
第十七 従一位
第十八 勲一等
  一 旭日大綬章
  二 宝冠章
  三 瑞宝章
 第二階
第十九 高等官一等
第二十 貴族院副議長衆議院副議長
第二十一 麝香間祗候
第二十二 侯爵
第二十三 正二位
 第三階
第二十四 高等官二等
第二十五 功二級
第二十六 錦鶏間祗候
第二十七 勅任待遇
第二十八 伯爵
第二十九 従二位
第三十 勲二等
  一 旭日重光章
  二 宝冠章
  三 瑞宝章
第三十一 子爵
第三十二 正三位
第三十三 従三位
第三十四 功三級
第三十五 勲三等
  一 旭日中綬章
  二 宝冠章
  三 瑞宝章
第三十六 男爵
第三十七 正四位
第三十八 従四位
 第四階
第三十九 貴族院議員衆議院議員
第四十 高等官三等
第四十一 高等官三等の待遇を享くる者
第四十二 功四級
第四十三 勲四等
  一 旭日小綬章
  二 宝冠章
  三 瑞宝章
第四十四 正五位
第四十五 従五位
 第五階
第四十六 高等官四等
第四十七 高等官四等の待遇を享くる者
第四十八 功五級
第四十九 勲五等
  一 双光旭日章
  二 宝冠章
  三 瑞宝章
第五十 正六位
 第六階
第五十一 高等官五等
第五十二 高等官五等の待遇を享くる者
第五十三 従六位
第五十四 勲六等
  一 単光旭日章
  二 宝冠章
  三 瑞宝章
 第七階
第五十五 高等官六等
第五十六 高等官六等の待遇を享くる者
第五十七 正七位
 第八階
第五十八 高等官七等
第五十九 高等官七等の待遇を享くる者
第六十 従七位
第六十一 功六級
 第九階
第六十二 高等官八等
第六十三 高等官八等の待遇を享くる者
 第十階
第六十四 高等官九等
第六十五 奏任待遇
第六十六 正八位
第六十七 功七級
第六十八 勲七等
  一 青色桐葉章
  二 宝冠章
  三 瑞宝章
第六十九 従八位
第七十 勲八等
  一 白色桐葉章
  二 宝冠章
  三 瑞宝章

 

第三十条 同順位の者の間に在りては本章に別段の定ある場合を除くの外其の身位を得たる日の前後に従ひ其の前後なきときは其の日に有したる席次の順序に従ひ其の日に席次有せさりしときは年齢の順序に従ふ
2 同爵者間の席次は位階に依る

 

第三十一条 大臣に礼遇又は前官の礼遇を賜はりたる者にして其の順位を超えたる官に任せられ退官の後更に前に賜はりたる礼遇と同順位の礼遇を賜はりたるときは前に礼遇を賜はりたる時有したる席次に依り後の礼遇前の礼遇の下なるときは第三十四条の例に依る

 

第三十二条 親任官にして国務大臣に任せられ退官の後二年以内に更に前と同順位の親任官に任せられたるときは前に有したる席次に依り前の順位より降りたる官に任せられたるときは第三十四条の例に依る

 

第三十三条 退官退職の日より二年以内に前官職と同順位の官職に就きたるときは前に有したる席次に依る

 

第三十四条 転官転職の場合に於て其の官職同順位なるときは前に有したる席次に依り前の順位より降りたるときは其の順位の首席とす

 

第三十五条 休職又は退職の文官及予備役後備役又は退役の者は各相当順位の下席とす

 

第三十六条 同一人にして二箇以上の身位を有するときは其の高きに従ふ但し特定の身位に依り席次を定むる必要あるときは此の限に在らす

 

第三十七条 妻の席次は夫に次く

 

第三十八条 官職を有する者に就き職務上の必要あるときは前数条の規定に拘らす特に席次を定むることを得

 

   附 則

 

1 本令は大正十五年十一月一日より之を施行す
2 明治四年六月十七日布告皇族家紋制定の件明治二十二年宮内省達第十七号及宮中席次令は之を廃止す

 
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