皇室典範義解〜第一条

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皇室典範義解〜第一条

第一条 大日本国皇位は祖宗の皇統にして男系の男子之を継承す
(大日本国の皇位は、祖宗の皇統であり、男系の男子がこれを継承する)

 

 

口語訳

恭て按ずるに、皇位の継承は祖宗以来既に明訓あり。和気満席呂還奏の言に白く「我国家開聞以来、君臣分定奏、以臣為君未之有也、天之日嗣、必立皇緒」と。

 

皇統は男系に限り、女系の所出に及ぼざるは皇家の成法なり。上代独り女系を取らざるのみならず、神武天皇より崇峻天皇に至るまで、三十二世全て女帝の立つるの例あらず。故に、神功皇后は国に当たること六十九年終に摂位を以て終えたまえり、飯豊青尊(いいとよあおのみこと)政を摂し清寧天皇の後を承け皇子なし。亦、近親の皇族男なし。而して、皇妹春日大娘あり。然るに皇妹位に即かずして、辞臣、従祖、履中天皇の孫顕宗天皇を推奉する。是れ以て上代既に不文の常典ありて易(か〉うべからざるの家法を成したることを見るべし。其の後、推古天皇以来、皇后皇女即位の例なきに非ざるも当時の事情を推原するに一時国に当たり幼帝の歳長するを待ちて位を伝えたまわんとするの健宜に外ならず。之を要するに祖宗の常憲に非ず。而して終に後世の模範と為すべからざるなり。本條皇位の継承を以て男系の男子に限り、而して、又第二十一条に於いて皇后皇女の摂政を掲げたる者は、蓋し、皆先王の適意を紹述する者にして、苟も新例を創めるに非ざるなり。

 

祖宗の皇統とは一系の正統を承ける皇胤を請う。而して和気清麻呂の所謂「皇緒なる者」と其の解義を同じくする者なり。皇統にして皇位を継ぐは必ず一系に限る。而して二、三に分割すべからず。天智天皇の言に日く「天無隻日国無二王」と。故に後深草天皇以来数世の問、両統互に代り終に南北二朝あるを致ししは皇家の変遷にして祖宗典憲の存ずる所に非ざるなり。

 

以上、本条の意義を約説するに祖宗以来皇祚継承の大義炳焉(へいえん)として目星の如く万世に亘りて易うべからざる者、蓋し、左の三大別とする。
第一 皇祚を踏むは皇胤に限る
第二 皇祚を踏むは男系に限る
第三 皇祚は一系にして分裂すべからず

 
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