言志四録

 

はじめに

 

 

 

言志四録とは

 

言志四録(げんししろく)は、佐藤一斎(いっさい)が40年以上の歳月をかけて書いたものです。

 

佐藤一斎とは

佐藤一斎は、安永元(1772)年10月20日(11月14日)から安政6(1859)年9月24日(10月19日)の人物で、美濃国岩村藩出身の儒学者です。

 

生家は藩の家老を務める家柄で、佐藤一斎も寛政2(1790)年に岩村藩に仕えました。

 

寛政5(1793)年に藩主の松平乗薀(のりもり)の三男乗衡(のりひら)が、林羅山を祖とする朱子学者の家系である林家に養子として迎えられ、林述斎(じゅっさい)と名乗ります。

 

佐藤一斎も林述斎に近侍し門弟として昌平坂学問所に入門します。
文化2(1805)年には塾長に就き、述斎と共に多くの門弟の指導をして、儒学の大成者として認められました。

 

佐藤一斎は、朱子学が専門ですが、その広い見識は陽明学まで及んでいます。

 

門下生は3,000人と言われ、代表的な門下に、渡辺崋山、山田方谷、佐久間象山、横井小楠など幕末に活躍した人物もいました。

 

言志四録の執筆

佐藤一斎(いっさい)が塾長に就いて多くの門弟を指導しているときに、40年以上の歳月をかけて言志四録を書きます。

 

言志四録とは、次の4つの書を総称したものです。

 

1.言志録(げんしろく) 全246条
 佐藤一斎が42歳の文化10(1813)年から53歳の文政(1824)年までに執筆されたものです。

 

2.言志後録(げんしこうろく) 全255条
 佐藤一斎が57歳の文政(1828)年から67歳の天保9(1838)年までに執筆されたものです。

 

3.言志晩録(げんしばんろく) 全292条
 佐藤一斎が67歳の天保9(1838)年から78歳の嘉永2(1849)年までに執筆されたものです。

 

4.言志耋録(げんしてつろく) 全340条
 佐藤一斎が80歳の嘉永4(1851)年から82歳の嘉永6(1853)年までに執筆されたものです。

 

西郷隆盛が愛読した

維新三傑の1人といわれる西郷隆盛は、言志四録を生涯にわたって愛読しています。

 

言志録

言志後録

言志晩録

言志耋録

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