伊藤博文が書いた皇室典範の解釈書、皇室典範義解を読んでみよう

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伊藤博文が書いた皇室典範の解釈書、皇室典範義解を読んでみよう

伊藤博文を中心に大日本帝国憲法が策定されていますが、それと同時に皇室の家法として皇室典範も策定されています。

 

いわゆる旧皇室典範になりますが、大日本帝国憲法と同様に、明治22(1889)年2月11日に明治天皇より、公布されることになりました。

 

この皇室典範は、帝国憲法の解釈書である憲法義解と同様に皇室典範義解が作られています。

 

この皇室典範義解は、天皇や皇室の歴史を俯瞰して記載されていますので、皇室典範を知る上では読んでおいた方が良い本となります。

 

ここでは、皇室典範義解の口語訳をまとめています。

 

 

 

 

皇室典範義解

皇室典範義解

 

 

第一章 皇位継承

第一条 大日本国の皇位は、祖宗の皇統であり、男系の男子がこれを継承する
第二条 皇位は、天皇の長男に伝える
第三条 皇長子がいない時は、長男の子に伝える。長男及びその子孫がいない時は、天皇の次男及びその子孫に伝える。以下すべてこれを例とする
第四条 皇子孫が皇位を継承するのは、嫡出子を優先する。皇庶子孫が皇位を継承するのは、皇嫡子孫が絶えた時に限る
第五条 皇子孫が絶えた時は、皇兄弟及びその子孫に伝える
第六条 皇兄弟及びその子孫が絶えた時は、皇伯叔父及びその子孫に伝える
第七条 皇伯叔父及びその子孫が絶えた時は、それ以外の最も近親の皇族に伝える
第八条 皇兄弟以上は同等内において嫡子を優先し、庶子を後にし、年長者を先に年下を後にする
第九条 皇嗣に精神もしくは身体に不治の重患があり、または重大な事故がある時は、皇族会議及び枢密顧問に諮問し、前数条により継承の順序を換えることが出来る

 

 

第二章 践祚即位

第十条 天皇が崩御するときは、皇嗣は、直ちに践祚し祖宗の神器を継承する
第十一条 即位の礼及び大嘗祭は、京都で行う
第十二条 践祚の後に元号を建て、一世の間に再び改めない事は、明治元年の定制に従う

 

 

第三章 成年立后立太子

第十三条 天皇、皇太子及び皇太孫は、満十八歳で成年とする
第十四条 前条以外の皇族は、満二十歳を成年とする
第十五条 世継ぎである皇子を皇太子とする。皇太子がいない時は、世継ぎである皇孫を皇太孫とする
第十六条 皇后、皇太子及び皇太孫を立てる時は、詔書をもってこれを公布する

 

 

第四章 敬称

第十七条 天皇、太皇太后、皇太后及び皇后の敬称は陛下とする
第十八条 皇太子、皇太子妃、皇太孫、皇太孫妃、親王、親王妃、内親王、王、王妃及び女王の敬称は殿下とする

 

 

第五章 摂政

第十九条 天皇が成人に達しない時は、摂政を置く 天皇が長期間にわたる故障によって、大政を行う事が出来ない時は、皇族会議及び枢密顧問の議を経て摂政を置く
第二十条 摂政は、成年に達した皇太子又は皇太孫をこれに任命する
第二十一条 皇太子、皇太孫がいない場合、または未成年である時は左の順序により摂政に任命する
第二十二条 皇族男子を摂政に任ずるのは、皇位継承の順序に従う。女子においてもこれに準じる
第二十三条 皇族女子を摂政に任ずる場合、配偶者がいない者に限る
第二十四条 最近親の皇族が未だ成年に達しないか、またはその他の事故により他の皇族を摂政に任ずる時は、後に最近親の皇族が成年に達し、または事故が既に除かれても、皇太子及び皇太孫に対する以外は、摂政の任を譲る事はない
第二十五条 摂政又は摂政たるべき者が精神若しくは身体に重大な病気があり、または重大な事故のある時は、皇族会議及び枢密顧問の議を経てその順序を換える事が出来る

 

 

第六章 太傅

第二十六条 天皇が成年に達しない時は、太傅を置き保育を掌らせる
第二十七条 先帝が遺命により太傅を任命しない時は、摂政が皇族会議及び枢密顧問に諮詢し、これを選任する
第二十八条 太傅は、摂政及びその子孫をこれに任ずることは出来ない
第二十九条 摂政は、皇族会議及び枢密顧問に諮詢した後でなければ、太傅を退職させることが出来ない

 

 

第七章 皇族

第三十条 皇族と称するのは、太皇太后、皇太后、皇后、皇太子、皇太子妃、皇太孫、皇太孫妃、親王、親王妃、内親王、王、王妃及び女王をいう
第三十一条 皇子より皇玄孫に至るまでは、男を親王、女を内親王とし、五世以下は男を王、女を女王とする
第三十二条 天皇が支系より入って大統を受け継いだ時は、天皇の皇兄弟姉妹の王及び王女はとくに親王及び内親王の号を宣賜する
第三十三条 皇族の誕生、命名、婚嫁及び薨去は宮内大臣がこれを公告する
第三十四条 皇統譜及び前条に関する記録は、図書寮において保管する
第三十五条 皇族は、天皇がこれを監督する
第三十六条 摂政在任の時は、前条の事を摂行する
第三十七条 皇族男女が幼年で父親がいない者に対し、宮内官僚に命じて保育を掌らせることは宣下により、天皇はその父母の選挙する後見人を認可し、またはこれを勅撰しなければならない
第三十八条 皇族の後見人は、成年以上の皇族に限る
第三十九条 皇族の結婚相手は、同族又は勅旨によりとくに認許された華族に限る
第四十条 皇族の結婚は、勅許によるものとする
第四十一条 皇族の結婚を許可する勅書は、宮内大臣がこれに副署をする
第四十二条 皇族は、養子を取る事が出来ない
第四十三条 皇族が国外に旅行しようとする時は、勅許を請わなければならない
第四十四条 皇族女子が臣籍の者と結婚した場合は、皇族の列ではなくなる。ただし、特旨により、その内親王及び女王の呼称を持つ場合がある

 

 

第八章 世伝御料

第四十五条 土地及び物件で世伝御料と定めた物は、分割及び譲与する事は出来ない
第四十六条 世伝御料に編入する土地及び物件は、枢密顧問に諮詢し、勅書によってこれを定め、宮内大臣がこれを公告する

 

 

第九章 皇室経費

第四十七条 皇室における諸般の経費は、とくに常額を定めて国庫より支出させる
第四十八条 皇室経費の予算、決算、検査及びその他の規則は、皇室会計法の定める所による

 

 

第十章 皇族訴訟及懲戒

第四十九条 皇族相互の民事訴訟は、勅旨により宮内省において裁判員を命じ、裁判をさせ、勅裁を経てこれを執行する
第五十条 人民より皇族に対する民事の訴訟は、東京控訴院でこれを裁判する。ただし皇族は、代人を立てて訴訟に当たらせ、自ら裁判に出る必要はない
第五十一条 皇族は、勅許を得るのでなければ、拘引し、または裁判所に召喚する事は出来ない
第五十二条 皇族にその品位を辱める所行があり、または皇室に対し忠順を欠く時は、勅旨によってこれを懲戒し、その懲戒の重い者は皇族特権の一部又は全部を停止若しくは剥奪しなければならない
第五十三条 皇族に蕩産の所行がある時は、勅旨によって治産の禁止を宣告し、その管財者を任じなければならない
第五十四条 前二条は、皇族会議に諮詢した後に、これを勅裁する

 

 

第十一章 皇族会議

第五十五条 皇族会議は、成年以上の皇族男子で組織し、内大臣、枢密院議長、宮内大臣、司法大臣及び大審院長を参列させる
第五十六条 天皇は、皇族会議に親臨し、または皇族の中の一員に命じて議長にさせる

 

 

第十二章 補則

第五十七条 現在の皇族五世以下で親王の号を宣賜した者は、旧による
第五十八条 皇位継承の順序は、すべて実系によるものとする。皇養子及び皇猶子又は他の継嗣であることをもって、これが混乱する事はない
第五十九条 親王、内親王、王及び女王の品位は、これを廃止する
第六十条 親王の家格及びその他この典範に抵触する規定は、すべてこれを廃止する
第六十一条 皇族の財産、歳費及び諸規則は、別にこれを定める
第六十二条 将来、この典範の条項を改正し、または増補すべき必要がある時は、皇族会議及び枢密顧問に諮詢してこれを勅定する


 

伊藤博文が書いた皇室典範の解釈書、皇室典範義解を読んでみよう記事一覧

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皇室典範義解〜皇室典範義解

口語訳恭て按ずるに、皇室の典範あるは益々其の基礎を強固にし、尊厳を無窮に維持するに於いて欠くべからざるの憲章なり。祖宗国を肇め、一系相承け天壌と与に無窮に垂る。此れ蓋し、言説を仮らずして、既に一定の模範あり。以て不易の規準たるに因るに非ざるはなし。今人文漸く進み、遵由の路必ず憲章に依る。而して皇室典範の成るは実に祖宗の適意を明徴にして子孫の為に永遠の銘典を胎す所以なり。皇室典範は皇室自ら其の家法を...

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皇室典範義解〜第一条

第一条 大日本国皇位は祖宗の皇統にして男系の男子之を継承す(大日本国の皇位は、祖宗の皇統であり、男系の男子がこれを継承する)口語訳恭て按ずるに、皇位の継承は祖宗以来既に明訓あり。和気満席呂還奏の言に白く「我国家開聞以来、君臣分定奏、以臣為君未之有也、天之日嗣、必立皇緒」と。皇統は男系に限り、女系の所出に及ぼざるは皇家の成法なり。上代独り女系を取らざるのみならず、神武天皇より崇峻天皇に至るまで、三十...

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皇室典範義解〜第二条・第三条

第二条 皇位は皇長子に伝ふ(皇位は、天皇の長男に伝える)第三条 皇長子在らさるときは皇長孫に伝ふ皇長子及其の子孫皆在らさるときは皇次子及其の子孫に伝ふ以下皆之に例す(皇長子がいない時は、長男の子に伝える。長男及びその子孫がいない時は、天皇の次男及びその子孫に伝える。以下すべてこれを例とする)口語訳恭て按ずるに、莵道稚郎子(うじのわかいらつこ)の言に白く「毘上面李下、古今之常典」と。葛野王(かどのの...

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皇室典範義解〜第四条

第四条 皇子孫の皇位を継承するは嫡出を先にす皇庶子孫の皇位を継承するは皇嫡子孫皆在らさるときに限る(皇子孫が皇位を継承するのは、嫡出子を優先する。皇庶子孫が皇位を継承するのは、皇嫡子孫が絶えた時に限る)口語訳恭て接ずるに、祖宗の嫡を先にし、庶を後にするは神武天皇長子、手研耳命(たぎしみみのみこと)を措いて綏靖天皇を立てたまうに始まる。是を継嗣の常典とする。但し、皇緒万世一日も曠くすべからず。故に、...

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皇室典範義解〜第五条・第六条・第七条

第五条 皇子孫皆在らさるときは皇兄弟及其の子孫に伝ふ(皇子孫が絶えた時は、皇兄弟及びその子孫に伝える)第六条 皇兄弟及其の子孫皆在らさるときは皇伯叔父及其の子孫に伝ふ(皇兄弟及びその子孫が絶えた時は、皇伯叔父及びその子孫に伝える)第七条 皇伯叔父及其の子孫皆在らさるときは其の以上に於て最近親の皇族に伝ふ(皇伯叔父及びその子孫が絶えた時は、それ以外の最も近親の皇族に伝える)口語訳恭て按ずるに、第五、...

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皇室典範義解〜第八条

第八条 皇兄弟以上は同等内に於て嫡を先にし庶を後にし長を先にし幼を後にす(皇兄弟以上は同等内において嫡子を優先し、庶子を後にし、年長者を先に年下を後にする)口語訳恭て按ずるに、皇兄弟一等とし、皇伯叔又一等とし、皇大皇伯叔又一等とする。皇兄弟の等内に於けるは其の嫡長を択び、嫡なきときは庶出の中に就いて其の長を択ぶ。皇兄弟の子孫に於けるは総て皇子孫の例に同じ。皇伯叔の等内に於いて嫡を先にし、長を先にす...

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皇室典範義解〜第九条

第九条 皇嗣精神若は身体の不治の重患あり又は重大の事故あるときは皇族会議及枢密顧問に諮詢し前数条に依り継承の順序を換ふることを得(皇嗣に精神もしくは身体に不治の重患があり、または重大な事故がある時は、皇族会議及び枢密顧問に諮問し、前数条により継承の順序を換えることが出来る)口語訳恭て按ずるに、皇嗣は先王憲典の存する所に循(したが〉い、大統を継ぎ、神器を伝えるの位に居る。而して、人主の任意に左右する...

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皇室典範義解〜第十条

第十条 天皇崩するときは皇嗣即ち践祚し祖宗の神器を承く(天皇が崩御するときは、皇嗣は、直ちに践祚し祖宗の神器を継承する)口語訳恭て按ずるに、神祖以来、鏡・剣・璽、三種の神器を以て皇位の御守と為したまい、歴代即位の時は必ず神器を承けるを以て例とせられたり。允恭天皇元年紀に「大中姫命(おおなかつひめのみこと)、謂二群卿一日、皇子〈允恭天皇)将聴群臣之請今当上天皇璽符、於是群臣大善、即日捧天皇之璽符再拝...

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皇室典範義解〜第十一条

第十一条 即位の礼及大嘗祭は京都に於て之を行ふ(即位の礼及び大嘗祭は、京都で行う)口語訳恭て按ずるに、天智天皇称制の後、更に即位の礼を行われし以来、歴代相因るの大典となれり。文武天皇紀に載せたる即位の詔に「集侍皇子等、王、臣、百官人等、天下公民諸々間食と諮る」とあるは、蓋し、上代の遺例にして皇族以下百官人民を集めて詔命を天下に布きたまいしなり。即位の古礼の史乗に見えたるは持統天皇紀に「物部ノ麻呂ノ...

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皇室典範義解〜第十二条

第十二条 践祚の後元号を建て一世の間に再ひ改めさること明治元年の定制に従ふ(践祚の後に元号を建て、一世の間に再び改めない事は、明治元年の定制に従う)口語訳恭て按ずるに、孝徳天皇紀に「改天豊財重自足姫天皇(あめとよたからいかしひたらしひめのすめらみこと)四年為大化元年」とあるは是れ建元の始にして、歴代例制となれりしも其の後、陰陽占卜の説に依り、一世の間屡々年号を改め、徒に史乗の煩きを為すに至れり。明...

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皇室典範義解〜第十三条

第十三条 天皇及皇太子皇太孫は満十八年を以て成年とす(天皇、皇太子及び皇太孫は、満十八歳で成年とする)口語訳恭て按ずるに、中古以来、天皇元服の制を設けられる。大抵十一歳より十五歳に至り、元服を行われたり。明治九年、民法上の丁年を定めて満二十歳とする。本条天皇及び皇太子、皇太孫の為に成年を定めて十八年としたるは天皇及び皇嗣は神器の重に当たり尋常適法の拘る所に非ざればなり。

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皇室典範義解〜第十五条

第十五条 儲嗣たる皇子を皇太子とす皇太子在らさるときは儲嗣たる皇孫を皇太孫とす(世継ぎである皇子を皇太子とする。皇太子がいない時は、世継ぎである皇孫を皇太孫とする)口語訳恭て按ずるに、皇太子、古は「ヒツギノミコ」と称う。神武天皇紀に「立皇子神渟名川耳尊(かむぬなかわみみのみこと)為皇太子」と此れ乃史臣皇太子の称を用い、日嗣の御子の名に当てたる者にして、中古以来は取って典礼とせられたり。其の皇子に非...

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皇室典範義解〜第十六条

第十六条 皇后皇太子皇太孫を立つるときは詔書を以て之を公布す(皇后、皇太子及び皇太孫を立てる時は、詔書をもってこれを公布する)口語訳恭て按ずるに、立后の事は神武天皇以来歴世の帝紀に載せたり。而して、立后の詔は始めて聖武夫皇紀に見ゆ。其の宣命に謂えることあり「天下ノ政二於キテ独知ルへキ物ニアラス必モ後(シリヘ)ノ政アルヘシ此ハ事立ツニアラス天二日月アル如ト地二山川アル如ト並ヒ座マシテ在ルヘシト云フコ...

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皇室典範義解〜第十七条

第十七条 天皇太皇太后皇太后皇后の敬称は陛下とす(天皇、太皇太后、皇太后及び皇后の敬称は陛下とする)口語訳恭て按ずるに、陛下は臣下より天子に敷奏するときの敬称なり。本条に陛下の敬称を以て通じて至尊に対するの称謂とし、而して、敷奏陛見の辞に限らざるは旧典を敷衍(ふえん)して、之を内外に広めるなり。大宝の令に三后に上啓するは殿下と祢う。本条に太皇、太后、皇太后、皇后皆陛下と称うるは嫡后国母は至尊に斉匹...

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皇室典範義解〜第十九条

第十九条 天皇未た成年に達せさるときは摂政を置く 天皇久きに亙るの故障に由り大政を親らすること能はさるときは皇族会議及枢密顧問の議を経て摂政を置く(天皇が成人に達しない時は、摂政を置く 天皇が長期間にわたる故障によって、大政を行う事が出来ない時は、皇族会議及び枢密顧問の議を経て摂政を置く)口語訳恭て按ずるに、摂政は以て皇室避くべからざるの変局を救済し、一は皇統の常久を保持し、二は大政の便宜を疏通し...

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皇室典範義解〜第二十条・第二十一条

第二十条 摂政は成年に達したる皇太子又は皇太孫之に任す(摂政は、成年に達した皇太子又は皇太孫をこれに任命する)第二十一条 皇太子皇太孫在らさるか又は未た成年に達せさるときは左の順序に依り摂政に任す 第一 親王及王 第二 皇后 第三 皇太后 第四 太皇太后 第五 内親王及女王(皇太子、皇太孫がいない場合、または未成年である時は左の順序により摂政に任命する)口語訳恭て按ずるに、推古天皇紀に「立厩戸豊聴...

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皇室典範義解〜第二十二条

第二十二条 皇族男子の摂政に任するは皇位継承の順序に従ふ其の女子に於けるも亦之に準す(皇族男子を摂政に任ずるのは、皇位継承の順序に従う。女子においてもこれに準じる)口語訳恭て按ずるに、上代皇太子摂政の任に当たるの事あるは是れ既に摂政の重任と、皇位継承の順序とを以て併せて一条の軌轍と為すの義例を始める者なり。蓋し、各国古史の載する所に参考するに摂政は長年徳器の人を択んで之に任ずる。而して継統の変、多...

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皇室典範義解〜第二十三条

第二十三条 皇族女子の摂政に任するは其の配偶あらさる者に限る(皇族女子を摂政に任ずる場合、配偶者がいない者に限る)口語訳恭て按ずるに、上代既に嫁するの皇族女子、摂政に任ずるの例あることなし。蓋し、其の夫に従うの義と並行すべからざれはなり。而して、異姓に嫁するの王女は王族に非ざるときは従って又摂政の権あらざるべきなり。但し、其の皇族に嫁するの後、夫を喪い、寡居する者及び異姓に嫁するも離婚して本族に複...

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皇室典範義解〜第二十四条

第二十四条 最近親の皇族未た成年に達せさるか又は其の他の事故に由り他の皇族摂政に任したるときは後来最近親の皇族成年に達し又は其の事故既に除くと雖皇太子及皇太孫に対すの外其の任を譲ることなし(最近親の皇族が未だ成年に達しないか、またはその他の事故により他の皇族を摂政に任ずる時は、後に最近親の皇族が成年に達し、または事故が既に除かれても、皇太子及び皇太孫に対する以外は、摂政の任を譲る事はない)口語訳恭...

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皇室典範義解〜第二十五条

第二十五条 摂政又は摂政たるへき者精神若は身体の重患あり又は重大の事故あるときは皇族会議及枢密顧問の議を経て其の順序を換すること得(摂政又は摂政たるべき者が精神若しくは身体に重大な病気があり、または重大な事故のある時は、皇族会議及び枢密顧問の議を経てその順序を換える事が出来る)口語訳恭て按ずるに、摂政又は摂政たるべき者重患又は重故あるに因り、其の順序を換えるの必要なる時機あるに当っては皇族会議及び...

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皇室典範義解〜第二十六条

第二十六条 天皇未た成年に達せさるときは太傅を置き保育を掌らしむ(天皇が成年に達しない時は、太傅を置き保育を掌らせる)口語訳恭て按ずるに、太子傅の職は大宝の令に見ゆ。而して、持統天皇紀に「以直廣壹(じきこういち)當麻國見(たぎまのくにみ)為東宮太傅」の事を載せたれば、蓋し、其の由って来ること久しきなり。本条天皇幼沖の為に太傅を置くことを定めるは保伝の任、其の重きこと摂政に亜けばなり(大宝令に「傅一...

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皇室典範義解〜第二十七条・第二十八条・第二十九条

第二十七条 先帝遺命を以て太傅を任せさりしときは摂政より皇族会議及枢密顧問に諮詢を之を選任す(先帝が遺命により太傅を任命しない時は、摂政が皇族会議及び枢密顧問に諮詢し、これを選任する)第二十八条 太傅は摂政及其の子孫之に任することを得す(太傅は、摂政及びその子孫をこれに任ずることは出来ない)第二十九条 摂政は皇族会議及枢密顧問に諮詢したる後に非されは太傅を退職せしむることを得す(摂政は、皇族会議及...

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皇室典範義解〜第三十条

第三十条 皇族と称ふるは太皇太后皇太后皇后皇太子皇太子妃皇太孫皇太孫妃親王親王妃内親王王王妃女王を謂ふ(皇族と称するのは、太皇太后、皇太后、皇后、皇太子、皇太子妃、皇太孫、皇太孫妃、親王、親王妃、内親王、王、王妃及び女王をいう)口語訳恭て按ずるに、太皇太后、皇太后は令義解に「謂天子の祖母登后位者為太皇太后謂天子の母登后位者為皇太后」と云えり。続日本紀に「天平應眞仁正皇太后(てんぴょうおうしんにんし...

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皇室典範義解〜第三十一条

第三十一条 皇子より皇玄孫に至るまては男を親王女を内親王とし五世以下は男を王女を女王とす(皇子より皇玄孫に至るまでは、男を親王、女を内親王とし、五世以下は男を王、女を女王とする)口語訳恭て按ずるに、子の子を孫とし、孫の子を曾孫とし、曾孫の子を玄孫とする〈和名抄に依る)。子を一世とし、孫を二世とし、曾孫を三世とし。玄孫を四世とし、玄孫の子を五世とする。大宝令に「自親王五世」と謂える是なり。之を上古に...

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皇室典範義解〜第三十二条

第三十二条 天皇支系より入て大統を承くるときは皇兄弟姉妹の王女王たる者に特に親王内親王の號を宣賜す(天皇が支系より入って大統を受け継いだ時は、天皇の皇兄弟姉妹の王及び王女はとくに親王及び内親王の号を宣賜する)口語訳恭て按ずるに、大宝令に「凡皇兄弟皇子皆為親王」とあり。是れ皇兄弟は皇子と同じく親王と称うべきこと既に成典あるなり。天皇支系より入って大統を承ければ皇兄弟姉妹は皆親王、内親王の尊号を得るは...

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皇室典範義解〜第三十三条

第三十三条 皇族の誕生命名婚嫁薨去は宮内大臣之を公告す(皇族の誕生、命名、婚嫁及び薨去は宮内大臣がこれを公告する)口語訳恭て按ずるに、皇太子、皇太孫の立坊は詔書を以て公布するの外、凡そ皇族の生死婚及び命名は宮内大臣より公告する。蓋し、皇族は皇統の係る所にして、臣民仰望の集まる所たり。故に、之を臣民に公にし、皆聞知らしめるなり。

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皇室典範義解〜第三十五条

第三十五条 皇族は天皇之を監督す(皇族は、天皇がこれを監督する)口語訳恭て按ずるに、天皇は皇室の家父たり。故に、皇族の廩俸〈りんほう)は皇室経費より給賜し、皇族各人の結婚又は外国に旅行するは勅許を要し、父なきの幼男幼女の教育及び保護は勅命に由る。凡そ皇族は総て天皇監督の下に在ること家人の家父に於けるが如し。此れ乃ち皇族の幸福及び栄誉を保つ所以なり。

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皇室典範義解〜第三十七条・第三十八条

第三十七条 皇族男女幼年にして父なき者は宮内の官僚に命し保育を掌らしむ事宜に依り天皇は其の父母の選挙せる後見人を認可し又は之を勅選すへし(皇族男女が幼年で父親がいない者に対し、宮内官僚に命じて保育を掌らせることは宣下により、天皇はその父母の選挙する後見人を認可し、またはこれを勅撰しなければならない)第三十八条 皇族の後見人は成年以上の皇族に限る(皇族の後見人は、成年以上の皇族に限る)口語訳恭て按ず...

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皇室典範義解〜第三十九条

第三十九条 皇族の婚嫁は同族又は勅旨に由り特に認許せられたる華族に限る(皇族の結婚相手は、同族又は勅旨によりとくに認許された華族に限る)口語訳恭て按ずるに、皇族を婚家と謂えるは皇后を択ぶこと固より其の中に在り。上代皇后は皇親に択ぶ。其の人民の家に取れるは聖武天皇、藤原不比等の女安宿媛を立てて皇后と為したまえるに始まる(仁徳天皇の磐之媛に於けるは聖武天皇の詔の先例として引挙したる所なれども其の実仍皇...

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皇室典範義解〜第四十二条

第四十二条 皇族は養子を為すことを得す(皇族は、養子を取る事が出来ない)口語訳恭て按ずるに、皇族養子、猶子の習いあるは、蓋し、嵯峨天皇の皇子源定(みなもとのさだむ)を淳和天皇の子とし(時の人、定に二父母ありと云えり〉、源融(みなもとのとおる)仁明天皇の子とせられたるに始まる。而して、末だ養子、猶子の称えはあらず。皇族の支孫にして天皇の養子となれるは、融の孫是茂(さだしげ)を光孝天皇の養子とせられた...

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皇室典範義解〜第四十四条

第四十四条 皇族女子の臣籍に嫁したる者は皇族の列に在らす但し特旨に依り仇内親王女王の稀を有せしむることあるへし(皇族女子が臣籍の者と結婚した場合は、皇族の列ではなくなる。ただし、特旨により、その内親王及び女王の呼称を持つ場合がある)口語訳恭て按ずるに、女子の嫁する者は各々其の夫の身分に従う。故に、皇族女子の臣籍に嫁したる者は皇族の列に在らず。此に臣籍と謂えるは専ら異姓の臣籍を謂えるなり。仍内親王又...

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皇室典範義解〜第四十五条

第四十五条 土地物件の世伝御料と定めたるものは分割譲与することを得す(土地及び物件で世伝御料と定めた物は、分割及び譲与する事は出来ない)口語訳恭て按ずるに、世伝御料は皇室に係属する。天皇は之を後嗣に伝え、皇統の遺物とし、随意に分割し又は譲与せられることを得ず。故に、後嵯峨天皇、後深草天皇をして亀山天皇に位を伝えしめ、遺命を以て長講堂領二百八十所を後深草天皇の子孫に譲与ありたるが如きは一時の変例にし...

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皇室典範義解〜第四十六条

第四十六条 世伝御料に編入する土地物件は枢密顧問に諮謁し勅書を以て之を定め宮内大臣之を公告す(世伝御料に編入する土地及び物件は、枢密顧問に諮詢し、勅書によってこれを定め、宮内大臣がこれを公告する)口語訳恭て按ずるに、土地物件の世伝御料に編入する者は普通民法の外に於いて処分せらるべき者なり。故に、枢密顧問の議を詢うの後、勅書を以て之を定めるは其の慎重を致すなり。又、宮内大臣より公告するは臣民をして普...

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皇室典範義解〜第四十七条

第四十七条 皇室諸般の経費は特に常額を定め国庫より支出せしむ(皇室における諸般の経費は、とくに常額を定めて国庫より支出させる)口語訳恭て按ずるに、皇室の経費は特に常額を定め、国庫至重の義務として毎年支出せしめる。蓋し、天皇は一国の元首として臣民を統治し、従って臣民の正供に由り、其の需要に奉するは当然の権利たり。故に、議会は皇室経費既定の歳額を議し、及び之を検査するの権あることなし。但し、新たに増額...

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皇室典範義解〜第四十八条

第四十八条 皇室経費の予算決算検査及其の他の規則は皇室会計法の定むる所に依る(皇室経費の予算、決算、検査及びその他の規則は、皇室会計法の定める所による)口語訳恭て按ずるに、皇室経費は既に議会の議を経ず。又会計検査院の検査を要せず。而して別に皇室会計法に依り其の条規を定めて以て精確と節約とを要すべきなり。

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皇室典範義解〜第四十九条

第四十九条 皇族相互の民事の訴訟は勅旨に依り宮内省に於て裁判員を命し裁判せしめ勅裁を経て之を執行す(皇族相互の民事訴訟は、勅旨により宮内省において裁判員を命じ、裁判をさせ、勅裁を経てこれを執行する)口語訳恭て接ずるに、皇族と皇族との間に起こる訴訟は内廷の裁判に依るべし。故に、宮内省に於いて之を勧解せしめ、勧解成らざるときは特に裁判員を命じて之を裁判せしめ、更に勅裁を経て之を執行せしめる。其の他普通...

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皇室典範義解〜第五十条

第五十条 人民より皇族に対する民事の訴訟は東京控訴院に於て之を裁判す但し皇族は代人を以て訴訟に当らしめ自ら訟廷に出るを要せす(人民より皇族に対する民事の訴訟は、東京控訴院でこれを裁判する。ただし皇族は、代人を立てて訴訟に当たらせ、自ら裁判に出る必要はない)口語訳恭て按ずるに、本条人民より皇族に対する民事の訴訟は東京控訴院に於いて之を裁判することを定めるは皇族の特権を示すなり。而して、其の詳節は蓋し...

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皇室典範義解〜第五十一条

第五十一条 皇族は勅許を得るに非されは勾引し又は裁判所に召喚することを得す(皇族は、勅許を得るのでなければ、拘引し、または裁判所に召喚する事は出来ない)口語訳恭て接ずるに、皇族は犯罪あるも之を勾引することを得ず。其の現行犯に於けるも亦同じ。亦刑事の審問の為に裁判所に召喚することを得ず。予審判事書記と供に其の所在に就いて陳述を聴くべし。但し、天皇の勅許を得たるときは例外とする。皇族証人たるの場合は治...

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皇室典範義解〜第五十二条

第五十二条 皇族其の品位を辱むるの所行あり又は皇室に対し忠順を缺くときは勅旨を以て之を懲戒し其の重き者は皇族特権の一部又は全部を停止し若は剥奪すへし(皇族にその品位を辱める所行があり、または皇室に対し忠順を欠く時は、勅旨によってこれを懲戒し、その懲戒の重い者は皇族特権の一部又は全部を停止若しくは剥奪しなければならない)口語訳恭て按ずるに、皇族は皇室に対し忠順の義務を負う者なり。故に、皇室に不忠なる...

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皇室典範義解〜第五十三条

第五十三条 皇族蕩産の所行あるときは勅旨を以て治産の禁を宣告し其の管財者を任すへし(皇族に蕩産の所行がある時は、勅旨によって治産の禁止を宣告し、その管財者を任じなければならない)口語訳恭て接ずるに、皇族蕩産の所行ある者に対し、民法上治産の禁を宣告し、及び其の管財者を命じ、財産を管理せしめること亦勅旨に由る。此れ固より天皇監督の権に属すればなり。

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皇室典範義解〜第五十五条

第五十五条 皇族会議は成年以上の皇族男子を以て組織し内大臣枢密院議長宮内大臣司法大臣大審院長を以て参列せしむ(皇族会議は、成年以上の皇族男子で組織し、内大臣、枢密院議長、宮内大臣、司法大臣及び大審院長を参列させる)口語訳恭て接ずるに、皇族会議は第一に皇室典範に係る改正の諮詢を受け、第二に第十九条第二項及び第二十五条の場合に於いて其の議を経るを要し、第三に皇嗣を換うる時に諮詢を受け、第四に皇族の懲戒...

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皇室典範義解〜第五十七条

第五十七条 現在の皇族五世以下親王の号を宣賜したる者は旧に依る(現在の皇族五世以下で親王の号を宣賜した者は、旧による)口語訳恭て按ずるに、典範の定める所に依れば、五世以下の王は親王と称うることを得ず。本条は現在の宣下親王の為に其の既得の尊栄を奪わざるなり。而して、其の継嗣以下未だ宣下あらざるは典範の本則に依ること知るべきなり。

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皇室典範義解〜第五十八条

第五十八条 皇位継承の順序は総て実系に依る現在皇養子皇猶子又は他の継嗣たるの故を以て之を混することなし(皇位継承の順序は、すべて実系によるものとする。皇養子及び皇猶子又は他の継嗣であることをもって、これが混乱する事はない)口語訳恭て按ずるに、現在の親王家、親王宣下ありしは多くは皇養子、皇猶子たるの近例に従いしなり。第四十二条は皇族養子の制を廃する。而して、現在既に行える者に上及せず。但し、皇位継承...

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皇室典範義解〜第五十九条

第五十九条 親王内親王王女王の品位は之を廃す(親王、内親王、王及び女王の品位は、これを廃止する)口語訳恭て按ずるに、親王、内親王の叙品、王、女王の叙位は蓋し、中古に在って隋唐の制に依れるなり。皇族既に品位を以て班別を為し、而して、親疎長幼の倫序従って失えり。抑々、皇族は生まれて?流(こうりゅう)の尊栄に居る。而して、人臣の位階に従って陞叙(しょうじょ)するの比に非ず。本条に品位の旧制を廃するは一(...

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皇室典範義解〜第六十条

第六十条 親王の家格及其の他此の典範に抵触する例規は総て之を廃す(親王の家格及びその他この典範に抵触する規定は、すべてこれを廃止する)口語訳恭て按ずるに、有栖川宮、閑院宮は明治元年閏四月の令に依り、世襲親王たり(被仰出書に有栖川宮嫡子者即今先是迄之通為御養子可有親王宣下閑院宮嫡子相続之節先是迄之通為御養子可有親王宣下〉。賀陽宮、山階宮、聖護院宮、仁和寺宮、華頂宮、聖高院宮、梶井宮は同令に依り一代皇...

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皇室典範義解〜第六十二条

第六十二条 将来此の典範の条項を改正し又は増補すへきの必要あるに当ては皇族会議及枢密顧問に諮詢して之を勅定すへし(将来、この典範の条項を改正し、または増補すべき必要がある時は、皇族会議及び枢密顧問に諮詢してこれを勅定する)口語訳恭て按ずるに、皇室典範は天皇立憲を経始したまえる制作の一として永遠に伝え、皇室の宝典たり。故に、本条其の紛更を慎むの意を致すなり。抑々、憲法に拠るに其の条項に改正を要するこ...

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