研究用参考用語集

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研究用参考用語集

 

 

天皇・皇室

「先例を尊ぶ」と「先例主義」の違い
 「先例を貴ぶ」というのは、いわゆる「先例主義」とは異なります。ユーラシア大陸のあくなき殺し合いの歴史に比べて、いかに平和な日本だといっても、大きな政変や大乱は起こります。対外的な危機もありました。そんな時に、先例墨守に固執して適切な対応をしようとしないのが先例主義です。

 大きな危機がやって来た時に、ただ自分の頭の中でだけ考えた、あるいは思いついた方法を正しいと押し通そうとすることではなく、代々受け継がれたご先祖様の歴史の中に「何が正しいのか?」と探し求める精神が、「先例を貴ぶ」意です。歴史に対する謙虚な姿勢でもあり、少し難しい言い方になりますが、それこそが日本の法文化の基礎です。「法は制定するものではなく、発見するもの」という言い方をします。
 では、実際に乗り越えられないような危機が到来したらどうするのでしょうか。
 先例にない新しいことで乗り越えることになります。それが新儀です。(P51)

 

出典:倉山満『国民が知らない上皇の日本史』(祥伝社、二〇一八)

 

新儀非法
皇室では、新儀は不吉なこととされます。先例を貴ぶ精神からすれば、「それをやらなければならないような危機」というのは、不幸な時なのです。(P34)

出典:倉山満『国民が知らない上皇の日本史』(祥伝社、二〇一八)

 彼らは古いものを高く評価し、過去を懐かしみ恋い慕う。「新儀非法」という言葉もできました。新儀、すなわち新しいことは、非法、すなわち悪いことなのです。朝廷で成立した「年中行事」はその表れです。朝廷は一年中、それ自体にはもはや意味のなくなった儀式を飽くことなくくり返していきます。儀式は過去、古いことを再現するところに価値がある。良きことは過去にある。新しい要素は悪なのです。(P51)

 

出典:本郷和人『上皇の日本史』(中公新書ラクレ、二〇一八)

巻第三十二 貞応二年宗清法印立願文

一 新儀非法をおこなふべからぬ事。
 右神は非礼をうけたまはぬは。旧史の明文也。祠官のなか正直をさきとし。寺務のともがら旧規をまもるべし。とにわきては。大菩薩の御託宣にいはく。太神吾不正之物不受此物定穢故反弄……。たとひ(P145)此御いましめなくとも。つつしむべし。いはんやかの?(霊)詫あり。おそれざるべしや。しかるを代々の別当。おほやけわたくしのしげきことわざにまつはれて。神慮のゆるしゆるさずをしらず。ややもすればふるきのりをそむきて。おほく新儀をおこなふ。一向の信をまもらむにおきては。なんぞ四知の廉をわすれんや。ただし事はからざる外にいでて。神明かならず照覧して。そのとが事をおこさむ所にかへるべし。そのうち宮てら最要の人。ならびに身命をかけたる無縁のともがら。慈悲を存せば。あひはからふ所あるべし。身の要心にをきては。とに潔白のさたをくはへて。ながく家につたふるをしへとすべし。寺務の時にかぎる事なかれ。(P146)

 

出典:塙保己一編『続群書類従 第二輯上 神祇部』(八木書店、一九五八)

 

女帝
生理と神事
 ところが、古代から現在に至るまで、「月のさわり」、つまり生理中の女性は全ての神事にかかわることが厳しく禁止されてきた。なぜならば、朝廷において出産と死、そして生理は「穢れ」として忌み嫌われてきた。そのため、皇子が誕生する場合でも宮中を穢さないために、御所の外での出産が義務づけられてきた。また出産の場面に立ち会った人も穢れを受(P73)けたとして、一定期間宮中への参内を禁止されたほどの徹底ぶりである。明治以降、出産を穢れとして憚らないことが決められたが、生理と人の死については、いまだに穢れであるとされている。(P74)

 

 もし女性が天皇になった場合、1か月のうち、およそ7日間は神事を行えないことになる。日々行なわれる神事が滞ることになるばかりか、万一、生理と元日や新嘗祭などが重なった場合、重要な神事を中止または延期しなくてはいけない事態に陥る。延期しても差し支えない神事であればよいが、元日の四方拝や秋の新嘗祭などは、その日の決められた時間に行うからこそ意味があるもので、延期させること自体が趣旨に反するため、事実上中止を余儀なくされることになる。小さな祭祀については、古くは関白や女官、また現代では皇族や侍従などが御代拝をすることはできても、それが続くと天皇の尊厳に影響することにもなる。
 また四方拝や新嘗祭などの重要は神事は御代拝が許されず、天皇自ら行わなければいけないものとされてきた。
 江戸時代には明正天皇と後桜町天皇の二方の女帝があったが、その時期、宮中祭祀は不十分(P74)にしか行なわれなかった。例えば、数ある宮中祭祀のうち毎年元日に行なわれる四方拝は最も重要なものとされるが、明正天皇と後桜町天皇の代にこの四方拝は行なわれていない。戦国時代から江戸期にかけて多くの宮中祭祀が中断を余儀なくされたものの、この四方拝だけはほとんど中断することなく続けられてきた。それにもかかわらず女帝の間、四方拝は中止されていたのである。(PP75)

 

出典:竹田恒泰『語られなかった皇族たちの真実』(小学館、二〇一一)

 

近代の天皇

内奏
内奏の意味
 内奏とは、天皇に内々に奏する行為のことである。(P4)

 

出典:後藤致人『内奏−天皇と政治の近現代』(中公新書、二〇一〇)

 

天皇への上奏
表1 奏に関する主な法律・勅令

1877(明治10)年「内閣朝参公文奏上の程式」
1879(明治12)年「上奏式及施行順序改正」
1886(明治19)年「公文式」、内閣からの法律・勅令の上奏裁可の規則。1907年「公式令」公布により廃止
1888(明治21)年「枢密院官制及事務規程」、重要な勅令など5項目について枢密院会議を開き意見を上奏し勅裁を請う
1889(明治22)年「内閣官制」、首相・主任大臣の副署の規則が改められる
1907(明治40)年「公式令」、詔勅の規定を整備し、首相の権限を強化、1947年日本国憲法施行により廃止
軍令第一号「軍令に関する件」、「公式令」の首相権限強化に対抗し、軍令事項の独自形式を得て帷幄上奏権を成文化
1923(大正12)年「上奏式に関する件」、上奏に際し、奏聞と裁可の別があったが、その区別を廃止し裁可に統一(P10)

 

出典:後藤致人『内奏−天皇と政治の近現代』(中公新書、二〇一〇)

 

戦後の内奏
内奏廃止と天皇の抵抗

 しかし、片山内閣総辞職後に誕生した芦田内閣は、天皇の意志に反しても、日本国憲法の理念に基づいた厳格な象徴天皇制を推進しようとした。具体的には以下の三つである。
 1天皇不執政の徹底のため閣僚による内奏の廃止、2戦前・戦後の宮中の違いをはっきりさせるため、宮内府長官・侍従長という宮中首脳の同時交替による人事刷新、3道義的責任として天皇退位を求める、である。芦田はこの三つを実行するために、新宮内府長官に天皇退位論者である田島道治(たじまみちじ)の起用を考えた。
 だが、昭和天皇は、この三項すべてに抵抗をみせる。(P137)
 一九四八(昭和二三)年五月一〇日、芦田は参内し、内閣のこの方針を天皇に話した。まず、宮内府長官人事について、田島道治を推薦したいと言うと、天皇は「明後日森戸文部大臣と田島とが来る筈だから、其時によく話した上で自分の考を述べよう」と即答を避けた。
 さらに、芦田は「新憲法によって国務の範囲が限定せられ、旧来のように各大臣が所掌政務を奏上致さないことになりましたが、然し陛下に対する閣僚の心持には毫末(ごうまつ)も変りはありませぬ」と、閣僚による内奏の廃止を天皇に話した。
 これに対し天皇は、「それにしても芦田は直接に宮内府を監督する権限をもつてゐるから、時々来て話して呉れなくては」と抵抗し、首相の内奏だけでも残そうとする。結局、芦田は閣僚による内奏を廃止するが、首相による内奏は残すことに同意した(『芦田日記』一九四八年五月一〇条)。(P138)

 

出典:後藤致人『内奏−天皇と政治の近現代』(中公新書、二〇一〇)

 

天皇ロボット説
新天皇による元号の公表は「違法ではないが、適当ではない」
 来年5月1日の新天皇即位に伴う新元号の事前公表時期を巡り内閣法制局は、公表の時期と、即位後に改元手続きを行う時期を引き離す「分離案」について「適当でないが、違法ではない」との見解を首相官邸内で示した。

 

 公表時期に関し、官邸事務方トップの杉田和博官房副長官は、国民生活への影響を念頭に、即位1カ月前がめどの事前公表を主張。保守派は「改元の政令への署名は新天皇が行うべきだ」とし、安倍晋三首相に近い衛藤晟一首相補佐官が代弁して反対する構図だ。

 

 内閣法制局は、(1)は「『内定』の法的位置づけが難しい」と否定的で、(2)は法的にはクリアされるが、閣議決定の即日に政令を公布する慣例に従わない理由が説明できないと指摘。「適当でない」とする一方で、「即日公布」の法的根拠もないとして分離案自体は「違法ではない」との見解を示した。

 

 分離案の「新天皇の即位と署名を待つ」との論理について、事務方は「天皇が国政に関する権能を持たないとした憲法4条違反と指摘されかねない」と懸念する。本来は事務的な手続きに、政治的な意味が生じてしまうからだ。

 

出典:毎日新聞『新元号「分離案」に法制局「違法ではないが、適当でない」』(2018年12月18日)

 

新天皇による元号の公布は改正手続きで天皇に配慮したことになる
 政府は来年5月1日の皇太子さまの即位に伴う改元に先立ち、来年4月中旬を軸に新元号を公表する方向だ。公表に合わせ、新元号を定める政令を閣議決定し、現天皇が署名したうえで公布する段取りも固めた。政府関係者が明らかにした。

 

 改元に伴う官民のシステム改修には一定の時間がかかるため、政府は「国民生活への影響に配慮」(菅官房長官)し、新元号を事前公表する。年明けにも公表日を発表する見通しだ。

 

 自民党内などの保守派は、天皇一代に元号一つを定める「一世一元」制を重んじる立場から、「新元号は新天皇が署名、公布すべきだ」と主張してきた。

 

 しかし、政令は通常、閣議決定から数日以内に公布される。内閣法制局は、保守派の主張通りに政令の公布を先送りするのは「適当ではない」との見解をまとめた。

 

 「新天皇に公布させるために先送りした」となれば、改元手続きで天皇に配慮したことになり、天皇の政治的関与を禁じる憲法に触れるおそれがあるためだ。

 

出典:読売新聞『新元号公表、4月中旬軸に…現天皇が署名し公布(2018年12月29日)

 

憲法

 

法の意味
法とは
 法は、社会心意において人類の利益の為に破るべからざるものとして認識せらるる社会生活上の意思の規律なり。(P1)

 

法の本来の概念とは一般に人類の生活に関して法なりとして如何なるものが観念せらるるかを明にするものなり。

 

 (一) 法は社会生活上の意思の規律なり。
 法は、社会生活を以てその存立の前提と為す。社会生活とは、多数の人が相互に精神的又は物質的な交渉を有する生活をいう。一人孤立して生存し、他人と生活上の交渉なきにおいては、その生活は絶対に自由にして、法の存すべき余地なし。(P2)

 

出典:美濃部達吉『憲法撮要』(有斐閣、一九二三)

 

憲法の概要

憲法の意味
 憲法という語は種々の意義に用いらる。第一にその実質的意義と形式的意義とを区別することを要す。(P73)

 

出典:美濃部達吉『憲法撮要』(有斐閣、一九二三)

 

実質的意味の憲法
 実質的の意義においては、憲法とは国家の組織及び作用に関する基礎法を意味す。詳言すれば国家の領土の範囲、国民たる資格要件、国家の統治組織の大綱、国家と国民との関係に関する基礎法則はこの意義における憲法に属す。この意義における憲法は如何なる国家といえども必ずこれを有す。国家成立してしかる後に憲法を制定するに非ず。国家の成立と共に必ず憲法あり、憲法なきものは無政府にして、未だ国家を成すものに非ず。しかれども近代の意義においての憲法はこの如き広き意義に用いらるるに非ず。専制政体の国に対して国民の参政権を認めその代表機関として代議制度を設くる国のみを立憲国といい、立憲国の基礎法のみを憲法を称するの慣例と為れり。(P73)

 実質の意義における憲法はその形式よりいえばすべての国法と同じく、あるいは成文法をもって定めらるるものあり。あるいは不文の慣習法又は理法として存するに止まるものあり。(P74)

 

出典:美濃部達吉『憲法撮要』(有斐閣、一九二三)

(二) 実質的意味 これは、ある特定の内容をもった法を憲法と呼ぶ場合である。成分であると不文であるとを問わない。実質的意味の憲法と呼ばれる。この実質的意味の憲法には二つのものがある。

 (1) 固有の意味 国家の統治の基本を定めた法としての憲法であり、通常「固有の意味の憲法」と呼ばれる。国家は、いかなる社会・経済構造をとる場合でも、必ず政治権力とそれを行使する機関が存在し(P4)なければならないが、この機関、権力の組織と作用および相互の関係を規律する規範が、固有の意味の憲法である。この意味の憲法はいかなる時代のいかなる国家にも存在する。
 (2) 立憲的意味 実質亭意味の憲法の第二は、自由主義に基づいて定められた国家の基礎法である。一般に「立憲的意味の憲法」あるいは「近代的意味の憲法」と言われる。一八世紀末の近代市民革命期に主張された、専断的な権力を制限して広く国民の権利を保障するという立憲主義の思想に基づく憲法である。その趣旨は、「権利の保障が確保されず、権力の分立が定められていない社会は、すべて憲法をもつものではない」と規定する有名な一七八九年フランス人権宣言一六条に示されている。この意味の憲法は、固有の意味の憲法とは異なり、歴史的な観念であり、その最も重要なねらいは、政治権力の組織化というよりも権力を制限して人権を保障することにある。(P5)

 

出典:芦部信喜『憲法第五版』(岩波書店、二〇一一)

 

形式的意味の憲法
第十八世紀の米国及び仏国の革命に至るまでは諸国の憲法は大部分は不文法より成るを普通と為したるに反して、米国及び仏国の革命後立憲制度が各国に普及するに従い、この趨勢はまったく一変して、各国は新に立憲制度を採ると共に何れも文書をもって国家の基礎法を定め、これをその国の憲法として公布し、これを普通の法律と区別するに至れり。この如く形式的に憲法として定められ、普通の法律と区別せらるるものを形式の意義における憲法又は成文憲法という。(P74)

 

出典:美濃部達吉『憲法撮要』(有斐閣、一九二三)

(一) 形式的意味 これは、憲法という名前で呼ばれる成分の法典(憲法典)を意味する場合である、形式的意味の憲法と呼ばれる。(P4)

 

出典:芦部信喜『憲法第五版』(岩波書店、二〇一一)

 

憲法学の対象範囲
 憲法学の対象とする憲法とは、近代に至って一定の政治的理念に基づいて制定された憲法であり、国家権力を制限して国民の権利・自由を守ることを目的とする憲法である。(P5)

 

出典:芦部信喜『憲法第五版』(岩波書店、二〇一一)

 

国際法

日本史

世界史

政治

 
青木幹雄氏の影響
 そんな茂木氏にも「悩みのタネ」があるという。会長を務める自分の派閥(平成研)をまとめ切れていないのだ。

 「いまだ平成研に隠然たる影響力を誇る青木幹雄元官房長官(88歳)が茂木氏をまったく認めてないんです。茂木氏からの面会要請も青木氏サイドが断り続けていると聞いています」(前出・記者)
 青木氏としては、目をかけてきた加藤勝信前官房長官(66歳)や小渕優子元経産相(48歳)に派閥を託したいのだという。
 「当の茂木氏は安倍、麻生の両氏が次期総裁として推してくれるなら平成研に頼る必要はないと開き直っているようです。参院選後に青木氏のシンパを切り捨てて平成研を割って出て、さらに安倍派か麻生派に合流することもありえますよ」(自民党中堅議員)

 

週刊現代『安倍と麻生にお追従 我が世の春を謳歌する茂木幹事長の「悩み」』(2022年6月11日)

 

自由民主党三多摩支部連合会青年部
部長 幹事長 在職期間
初代 井口 秀男 三田 敏哉 昭和44年6月1日〜昭和51年9月4日
2代 三田 敏哉 佐藤 光平 昭和51年9月4日〜昭和53年11月25日
3代 福島 佐一 佐藤 光平 昭和53年11月25日〜昭和55年2月2日
4代 佐藤 光平 宮ア 章 昭和55年2月2日〜昭和55年12月21日
5代 黒須 隆一 小町 國市 昭和55年12月21日〜昭和57年12月18日
6代 小町 國市 寺本 亮洞 昭和57年12月18日〜昭和59年2月8日
7代 清水 庄平 馬場 弘融 昭和59年2月8日〜昭和60年11月22日
8代 山田 忠昭 古賀 俊昭 昭和60年11月22日〜昭和62年12月12日
9代 小礒 明 小川 春男

荒井 秀敏

昭和62年12月12日〜平成2年3月10日
10代 高橋 徹 小峰 和美 平成2年3月10日〜平成4年2月29日
11代 吉野 和之 村木 英幸 平成4年2月29日〜平成6年3月5日
12代 1村木 英幸 青木 健 平成6年3月5日〜平成8年4月27日
13代 青木 健 渡部 尚 平成8年4月27日〜平成10年3月14日
14代 萩生田 光一 東 亨 平成10年3月14日〜平成12年3月11日
15代 東 亨 栗山 欽行 平成12年3月11日〜平成14年3月16日
16代 小美濃 安弘 清水 孝治 平成14年3月16日〜平成16年4月3日
17代 清水 孝治 滝沢 景一 平成16年4月3日〜平成18年3月4日
18代 島崎 義司 伊藤 祥広 平成18年3月4日〜平成20年3月1日
19代 伊藤 祥広 並木 克巳 平成20年3月1日〜平成22年3月13日
20代 並木 克巳 松嶋 寿延

山ア 勝

平成22年3月13日〜平成24年3月9日
21代 山ア 勝 木原 宏 平成24年3月9日〜平成26年3月1日
22代 木原 宏 鈴木 玲央 平成26年3月1日〜平成28年3月5日
23代 鈴木 玲央 古賀 壮志 平成28年3月5日〜平成30年3月3日
24代 古賀 壮志 馬場 貴大 平成30年3月3日〜令和2年3月7日
25代 馬場 貴大 本橋 巧 令和2年3月7日〜令和4年3月5日
26代 本橋 巧 令和4年3月5日〜 現在
 

官僚

 

財務省

田中 一穂氏経歴
役職
昭和54(1979)年 東京大学法学部卒業

大蔵省(現財務省)入省

平成18(2006)年 内閣総理大臣秘書官(第1次安倍内閣)
平成22(2010)年 国税庁次長
平成23(2011)年 財務省理財局長
平成24(2012)年 財務省主税局長
平成26(2014)年 財務省主計局長
平成27(2015)年 財務省財務事務次官
平成28(2016)年 退官
 

経済

経営

 
グローバルリスク
「グローバルリスク」は、発生した場合、今後10年以内に国もしくは産業に重大な悪影響を及ぼす可能性がある、不確定の事象もしくは条件(因子)と定義されている。

 

・経済
主要経済国の資産バブルの崩壊
 実体経済から大きく乖離した主要経済国の住宅、投資ファンド、株式およびその他の資産価格の崩落
国際的に重要な産業や企業の崩壊
 世界経済や金融市場、社会に対して影響のある国際的に重要な産業もしくは企業の崩壊
主要経済国の累積債務危機
 主要経済国の債務の累積や債務返済により企業財務もしくは政府財政またはその両方が課題となり、その結果としての大規模な破産、債務不履行、債務超過、流動性危機もしくは公的債務危機
物価の不安定化
 経済およびサービスにおける価格水準の管理困難な上昇(インフレ)もしくは下落(デフレ)
不法な取引や経済活動の蔓延
 偽造、違法な資金移動、違法取引、脱税、人身売買、組織犯罪など、経済の進展および成長を損なう非公式もしくは違法な活動の国際的な拡大
長期化する経済停滞
 長年にわたる、ゼロに近いもしくは低水準の世界成長
極端なコモディティ・ショック
 化学物質、排出物、エネルギー、食糧、金属、鉱物などの、企業や公的機関、家庭の予算を損なうシステム上の重要なコモディティの需給に対する世界規模での影響環

 

・環境
生物多様性の喪失や生態系の崩壊
 種の絶滅や減少の結果としての環境、人類および経済活動に関する不可逆的な影響や自然資本の恒久的な破壊
気候変動への適応(あるいは対応)の失敗
 政府や企業が効果的な気候変動適応および緩和策の実行、立法化もしくは投資、生態系の保護、国民の保護、カーボンニュートラルな経済への移行を行えない状況
異常気象
 極端な寒波、熱波、台風、自然火災、洪水、などの異常気象による世界規模での人命喪失、生態系被害、住居破壊、経済的損失など
人為的な環境被害や災害
 人間の活動の結果としての人命喪失や経済的損失、動物生態系との共存の失敗(保護区の規制緩和)、産業事故、石油流出、放射能汚染、野生生物の取引など
大規模な地球物理学的災害
 地震、地滑り、磁気嵐、津波、火山活動などの地球物理学的災害による人命喪失や経済的損失、生態系の被害
天然資源危機
 重要な天然資源に対する人間の乱開発や管理の失敗によって起こる世界規模での化学製品、食料、鉱物、水もしくはその他の天然資源の危機(P100)

 

・地政学
国際機関の崩壊
 国境紛争、環境へのコミットメント、移民危機、健康危機、貿易紛争などの地域的もしくは世界的影響を及ぼす経済、環境、地政学、人道主義の危機を解決するために設立された国際機関の崩壊や解体
国家間の関係悪化または破砕
 経済や政治、テクノロジーの対立による二国間関係の断絶や緊張の悪化
戦略資源の政治利用
 地政学的な優位性を高めるために、人類の発展に重要な財、知識、サービスもしくはテクノロジーを国家などに集中させ、搾取や移動の制限をすること
国家間の紛争
 生物的・化学的・物理的な攻撃、サイバー攻撃、軍事介入、代理戦争など国際的に影響のある二国間もしくは多国間の攻撃的な紛争
国家の崩壊
 地政学上重要な国家の崩壊。国内紛争、法の支配の崩壊、組織の腐敗、軍事クーデター、地域的、国際的な不安定化
テロ攻撃
 イデオロギー、政治または宗教上の目的を持つ個人もしくは非国家グループによる大規模、散発的あるいは単独のテロ攻撃において生命の喪失や重傷、重大な物的損害をもたらすもの
大量破壊兵器
 生物兵器、化学兵器、サイバー兵器、核兵器および放射性物質兵器の配備による生命の喪失や破壊、国際的な危機

 

・社会
社会保障制度の崩壊もしくは欠如
 障碍給付、高齢者給付、福利厚生、傷害給付、出産給付、医療給付、疾病手当、遺族給付、失業給付などの社会保障制度の不在または広範な破綻、社会保障給付の減額
雇用および生活破綻(生活苦)の危機
 失業、不完全雇用、賃下げ、不安定な契約、労働者の権利の悪化などの、仕事の見通しや生産年齢人口の水準の構造的悪化
社会的結束の侵食
 社会の安定、個人の幸福や経済的生産性に悪影響を与える社会資本の喪失、および社会ネットワークの亀裂による国民の怒り、不信、不和、共感の欠如、少数派の無視、政治的二極化など
公的インフラ計画の失敗
 都市開発の誤った管理や不十分な計画立案、投資不足による不公平もしくは不十分な公的インフラおよびサービスが、経済の進展、教育、家庭、公衆衛生、社会的包摂性および環境に悪影響を与える
感染症の広がり
 ウィルス、寄生体、菌類またはバクテリアの大規模で急速な蔓延で、感染病の広がりを抑制できず、生命の喪失や経済的な混乱を伴うエピデミックもしくはパンデミック
大規模な非自発的移住
 気候変動、差別、経済的な進歩の欠如、迫害、自然災害、人為的災害、暴力的な紛争などに誘発された大規模な非自発的移住
科学への反発の広がり
 地球規模での科学的証拠や科学界に対する非難や否認、懐疑により起こる、気候変動対策や人類の健康、技術革新の後退もしくは停滞
著しいメンタルヘルスの悪化
 幸福、社会の結束および生産性に悪影響を及ぼす、不安神経症、認知症、鬱病、孤独、ストレスなどの世界的な複数の年齢層にわたるメンタルの病気や障害の蔓延
広がる若者の幻滅感・虚脱感
 社会の安定や個人の幸福、経済的生産性に悪影響を与える若者の自信の低下や欠如、既存の世界経済、政治および社会構造への信頼の喪失(P111)

 

・テクノロジー
テクノロジー進歩による悪影響
 AI、ブレイン・コンピュータ・インターフェース、バイオテクノロジー、地球工学、量子計算など、技術の進歩により、意図してまたは意図せずして与えられる個人、企業、生態系、経済への悪影響
重要情報インフラとネットワークの機能停止
 サイバーネットワークやテクノロジーへの体系的な依存の結果として起こる、AI重視のシステム、インターネット、携帯端末、公的サービス、衛星などの重要な物理的およびデジタルのインフラやサービスの悪化、飽和もしくは機能停止
デジタル格差
 不平等な投資力、デジタルスキルの欠如、政府の規制や、購買力の不足、文化の違いなどにより重要なデジタルネットワークや技術へのアクセスが、国の内外で分断されることで生じる不平等
デジタルパワーの集中
 裁量的な価格設定や公平な監視の欠如、不平等な私的・公的アクセスなどによって、重要なデジタル資産、能力、知識が少数の個人、企業、または国家に偏る
サイバーセキュリティ対策の失敗
 企業、政府および家庭のサイバーセキュリティ・インフラもしくはサイバーセキュリティ措置が、非常に高度で頻繁なサイバー犯罪に対する対策の遅れによって起こる経済的な混乱、経済的な喪失、地政学的な緊張もしくは社会の不安定
テクノロジー統治の失敗
 異なる国もしくは政府間で互換性のないデジタル・インフラやプロトコル、基準を採用した結果として起こる、重要なデジタルネットワークおよびテクノロジーの利用に関する国際的な枠組み、制度、規制の崩壊

 

出典:世界経済フォーラム『第16回グローバルリスク報告書2021年版(2021年1月19日)

 

イノベーションとは
 日本人にはイノベーションに対する5つの誤解があります。第一に、イノベーションを外発的なものとしていること。第二に、シュンペーターの説く「新結合」を新しいもの同士の結合と捉えていること。第三に、技術革新と思い込んでいること。第四に、イノベーションの起こす方法として「両利きの経営」を盲信していること。第五に、無から有を生み出す、つまり「0→1」だけをイノベーションと考えている、ことです。

 

出典:ダイヤモンド社『日本企業を救うシュンペーター理論、イノベーションの本質は「スケール」にある』(2022年7月26日)

 イノベーションはMake(新規)でもRemake(模倣)でもなく、Remix(編集)によって起きます。

 

 多くの企業が、ないものねだりのアイデア出しに一生懸命になっていますが、今あるものの組み合わせで良いのです。新しいアイデアなどよりも、むしろ、企業の中で培われてきた強みの方がはるかに良い。順列・組み合わせの方程式に当てはめれば、その組み合わせはいくらでもあるし、そこにデジタルを加えれば無数に増えます。

 

出典:ダイヤモンド社『日本企業を救うシュンペーター理論、イノベーションの本質は「スケール」にある』(2022年7月26日)

 

マズローの5段階説がアメリカ人向けに作られた
お金以外の動機付けを社長に説明するための作図

 ある文化の中では、地位は自己実現より重要です。一方、多くの文化では、愛情や、所属することそのものが地位や自己実現より重要です。マズローの5段階ピラミッドは彼が作ったのではなく、他の人がその理論をピラミッドにしたものですが、これは60年代の米国企業に対する特定の見方を象徴していただけなのです。

 

 米国では当時、組織がこのように形成されていました。一番上にいるのは自己実現した上司です、その下にピラミッドがあります。しかし今では、多くの組織がその形態から脱却しようとしており、指揮命令系統のピラミッド階層をむしろ持たないようにしています。

 

出典:日経ビジネス『テイラー、マズロー… 米国発経営学の「常識」を疑う』(2022年7月25日)

 

北尾吉孝氏
孫正義氏の「在日韓国人の意識」
北尾は、ソフトバンクに入社してからすぐに孫から言われた。

 

「住友銀行だけは、付き合わないでください」

 

北尾が、その理由を訊ねると、意外な答えが返ってきた。

 

「ある支店の支店長に、それも2代にわたって、『在日の韓国人とは付き合えない』と言われたことがある。そのようなことをいう企業は、企業風土としておかしい」

 

孫にしては、めずらしく感情的な答えであった。

 

北尾は言った。

 

「何を言っているんですか。僕は、日本の銀行でも、最も住友銀行を評価しています。たった1人や2人の支店長がそう言ったからといって、すべてを否定するのはおかしいですよ。そういうところと付き合えないのなら、日本一だとか、世界一になるなんて言うのは、やめたほうがいいですよ」

 

北尾には意外だった。

 

〈孫さんが、これほど強く自分が在日だと意識しているとは思わなかった〉

 

その翌日、孫が北尾に言った。

 

「北やん、住友銀行のしかるべき人に会いたい」

 

意固地にならず、考え直したのだ。これは孫の長所だった。

 

北尾は答えた。

 

「ああ、お安いご用ですよ」

 

その生い立ちが、孫正義という人物の強さにつながっていることは北尾も理解していた。しかし、あまりにもそのことに囚われ過ぎると、未来がなくなってしまうと思ったからである。そのことを、孫も理解してくれたにちがいない。

 

北尾はすぐ当時住友銀行の営業部門のトップであった専務に電話してソフトバンクまで来てもらう手はずを整えた。

 

それからソフトバンクと住友銀行の付き合いが始まった。担当部店はソフトバンク本社から最寄りの人形町支店で、支店長は役員であったという。

 

出典:ZUU online『孫正義との運命の出会いから、ソフトバンクで頭角を現すまで。北尾吉孝、決断の日。』(2022年7月15日)

 

北尾吉孝氏の構想
北尾は、証券だけでなく、金融のあらゆる分野で、トップクラスの会社を傘下に有する金融コングロマリットを創り上げたいと考えていた。そのためには、ネットを通じた金融業は、証券業だけでなく、銀行業、保険業にも進出しない限り、事業として完結しない。

 

北尾は、自分が進出した事業が成功すればするほど、そうした思いが強くなっていった。ソフトバンク・ファイナンスの傘下で、ベンチャー投資、運用、証券業などを営む公開企業をいくつもかかえた総合金融グループを志向し成長するからには、時として、本体であるソフトバンクの意向にそえないこともある。

 

出典:ZUU online『窮地に追い込まれたフジテレビを救う! ホワイトナイトとしてホリエモンに挑む』(2022年7月16日)

 

SBIホールディングス株の売却と独立
SBIホールディングスが独立した経緯について、孫が今回あらためて語る。

 

「当時は、ネットバブルが弾けたあとに、平成13年(2001年)からYahoo!BBを始めて、数年は大赤字が続き、我々も会社としての体力、財力が一番衰えていた時でした。日本で一番大きな会社に戦いを挑むということは本当に無謀なことでしたから。でも、僕は日本の情報革命のためにはやるべきだと決断しました。自分の会社のためという次元を超えて、決めたわけです。ですが、その決断は、本来経営者として考えた場合、一番やってはいけないことなんです。経営者は何よりも会社を守らないといけません。

 

でも僕は、何十年に1回か、日本のため、そして、自分の生き様のために、そういう決断をしなきゃいけないこともあるんだと正当化して、挑戦しました。『Yahoo!BB』に挑戦してからは4年間も1,000億規模の赤字を続けました。苦しい戦いではありますが、僕なりに充実はしていました」

 

一方で、当時の北尾は、多くの投資家の資産を預かり、運用し、彼らの利益を守っていく立場であった。

 

「どれだけSBI証券が頑張っても、親会社の本体が大赤字だったわけですから。分離独立して事業と顧客を守らないといけないと考えて、北やん自身、苦しい選択を迫られたわけです。一番どん底の時は、ソフトバンクの時価総額が20兆円から2,000億円まで落ちました。1年間で、100分の1です。時価総額2,000億円の会社が年間1,000億円規模の赤字を出していたわけですから、よく生き延びたなと思います。そういう時期の話ですから、北やんから独立の話があった時には、僕は迷わずに『顧客を守ることを優先しないといけない』ということで、納得して受け入れました」

 

孫は、その代わり、1つだけ条件を出してきた。

 

「北やん、1カ月に1回、必ず一緒にメシを食ってくれないか。それで、おれの相談に乗ってくれないか」

 

出典:ZUU online『SBI、ソフトバンクから完全に独立した日。孫正義の意外な言葉とは』(2022年7月17日)

 

北尾氏と孫氏の投資スタンス
SBIグループでもAI分野にかなり投資しており、グループの事業に使えそうなものはどんどん取り入れている。当然、北尾と孫が同じAI関連企業に注目し、投資することもある。その場合はSBIが最初に投資し、孫が後から巨額を投じるパターンとなる。北尾はまだ十分に育っていないアーリーからミドルステージのベンチャー企業を中心に投資する。

 

一方、孫の場合は、もう少しで株式上場というステージ的にはかなり遅い時期を狙う。投資額が大きいので、成功確率が高いレイターステージを狙うのである。そして株式を公開して値段が上がったところで売りに出す。孫には一企業をじっくり育てていく時間がないため、売り時を見極めてパッと手放す。

 

出典:ZUU online『バブルは必ず弾ける 孫正義が予測する、AI革命の未来とは』(2022年7月18日)

 

北尾吉孝氏のSBIホールディングスの未来
北尾は、SBIホールディングスの今後についても考える。

 

「コンツェルンではないが、1つの生態系としては繁栄していければいいと思う。それは僕という人間がいてもいなくても、機能するような形をつくっていければ可能だと思っていて、それがこれからの課題です。組織というものは国であれ、企業であれ、ずっと続いていくことは難しい。どうやって1日でも長く存続していくのか。自己否定、自己変革、自己進化……。立ち止まることなく、この原則を繰り返していく以外にないと僕は言い続けています」

 

北尾はさらに語る。

 

「300年続く企業はなかなかありませんから、組織として中心となる基礎の考えは絶対に必要なんです。自己否定、自己変革、自己進化と常にアントレプレナーシップ(起業家精神)を持つこと。そして、それを持ち続けて、技術に対する信奉を忘れなければ、やっていけます。

 

僕は、そのための経営理念、思想を創り上げて、それをSBIホールディングスの遺伝子として次の世代に普遍的なものとして継承し続けていくことが重要だと思っています。自己否定、自己変革、自己進化、技術への徹底的な信奉も、普遍的なものと言えるでしょう。そういうものを考えて企業生態系という仕組みをつくってきたことが僕の創業者としての役割だったと言えるのではないでしょうか」

 

出典:ZUU online『SBI証券、口座数で野村證券を逆転……崩れる証券業界のガリバー』(2022年7月19日)

 

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