東京高等検察庁黒川弘務検事長定年延長問題のニュース記事まとめ

 

検察庁

 

東京高等検察庁黒川弘務検事長定年延長問題に関するニュース記事

日付 要旨
令和2(2020)年

05月15日

「政治の人事介入を正当化」 松尾元検事総長ら、検察庁法改正案に反対意見書

松尾邦弘元検事総長(77)ら検察OBが、検事総長や検事長らの定年延長を可能にする検察庁法改正案に反対する意見書を法務省に提出した。

 

「検察の人事に政治権力が介入することを正当化する」と批判し、検察幹部の定年延長規定を撤回するよう求めた。

 

元検察トップが政府提出法案への反対を公言するのは極めて異例。

 

松尾氏は意見書を提出後、東京都内で記者会見し、「検察庁のあるべき姿に重大な影響を与える懸念がある」と述べた。

 

松尾氏らは意見書で、これまで政治は検察官の人事に介入しないという慣習を守ってきたとし「法改正は政権の意に沿わない検察の動きを封じ込め、検察の力をそぐことを意図している」と指摘した。

 

検察が人事権を政権に握られ、起訴や不起訴の判断に干渉されるようなことがあれば「検察は国民の信託に応えられない」と訴え、改正案に強く反対。

 

黒川弘務東京高検検事長の定年延長を巡り、検察官にも国家公務員法の定年延長規定が適用されるとした解釈変更についても「検察庁法があるのに、検察官も国家公務員だから国公法を適用するという解釈は成り立たない。

 

法改正せずに解釈変更したのは三権分立の否定にもつながりかねない危険性を含んでいる」と指摘した。

 

意見書には松尾氏のほか、元東京高検検事長の村山弘義氏(83)や元大阪高検検事長の杉原弘泰氏(81)、元仙台高検検事長の平田胤明氏(95)、元法務省官房長の堀田力氏(86)ら、1976年に田中角栄元首相を逮捕したロッキード事件の捜査に関わった検察OBら14人が名を連ねた。

 

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05月15日 検察庁法改正案、森雅子法務相が出席し内閣委で審議

検察官の定年延長を可能にする検察庁法改正案を含む国家公務員法改正案をめぐり、衆院内閣委員会は15日午後、野党側が出席を求めていた森雅子法務相に対する質疑を行っている。

 

野党側は、今回の改正案は今年1月に閣議決定で定年延長された黒川弘務・東京高検検事長の事例を後付けで認めるものではないかと追及しているが、森法務相は、今回の立法事実は黒川氏の事例以外に「特段見当たらない」と答えた。

 

それに対して野党統一会派の後藤祐一氏(国民民主党)は、「森法務相が記者会見で法改正と黒川氏は関係ないと言っているが、まさに関係あるじゃないか。そのものじゃないか」と語気を強めた。

 

審議はまだ続いており、報道によると、この日のすべての質疑が終了した後、与党側は採決に踏み切る方針だという。

 

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05月14日 元検事総長らが反対意見書 定年延長、法務省に提出へ

松尾邦弘元検事総長ら検察OBが15日、法務省に対し、検察官の定年延長を可能とする検察庁法改正案に反対する意見書を提出することが、分かった。

 

意見書には、ロッキード事件の捜査に従事した元検事ら十数人が賛同する見通し。

 

政府提出法案に元検察トップらが具体的に行動を起こして反対姿勢を示すのは極めて珍しい。

 

松尾氏は1968年に任官。

 

東京地検特捜部に在籍し、ロッキード事件の捜査に当たった。

 

法務省刑事局長、法務事務次官、東京高検検事長などを歴任し、2004年に検事総長に就任。

 

裁判員裁判制度の準備など司法制度改革に尽力したほか、特捜部が手掛けたライブドア事件や村上ファンド事件といった大型の経済事件を指揮した。

 

06年に退官後、弁護士となり、年金記録不備問題の原因や責任を追及する「年金記録問題検証委員会」の座長を務めた。

 

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05月12日 維新「世論の反発強い」 検察庁法案の審議分離を要請

検察官の定年延長を可能にする検察庁法の改正案について、日本維新の会は世論の反発が強いとして、国家公務員法の改正案から切り離して審議するよう与党に求めたのに対し、自民党は応じられないという考えを伝えた。

 

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05月11日 検察庁法改正案に日弁連が反対表明「三権分立揺るがす恐れ」

日本弁護士連合会の荒中(あらただし)会長は、検察庁法の改正に反対する声明を発表した。

 

「急ぐ理由は皆無で、拙速な審議に強く抗議する」としている。

 

検察官の独立、政治的中立性が脅かされれば三権分立を揺るがす恐れがあるとして、この規定の削除を求めた。

 

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05月10日 「どこまで国民をばかにする」検察官定年延長法案に抗議ツイート250万超

「#検察庁法改正案に抗議します」。

 

検察官の定年を段階的に65歳へ引き上げる検察庁法改正案に反対するハッシュタグをつけた投稿がツイッター上で急速に増え、10日午後1時現在で250万件を超えた。

 

俳優や漫画家ら著名人も声を上げ、異例の盛り上がりを見せている。

 

仕事への影響を恐れ、芸能人らは政治的発言を控える傾向にあるとされるが、今回の抗議の広がりは異例だ。

 

多くの人が、今回の法改正の動きは、支持政党やイデオロギーとは別次元で問題があるととらえていることが、賛同の幅の広さにつながっているようだ。

 

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05月02日 検察庁法改正案 これこそが「不要不急」だ

今国会の最優先課題は何か。

 

言うまでもなく新型コロナウイルスの感染拡大を封じ込め、収入減や失業など深刻な事態に陥った人々への支援の道筋を付けることだ。

 

国民全体が不要不急の外出を控えるよう求められる中で、この法案こそ、まさに「不要不急」ではないか。

 

衆院で審議入りした検察庁法改正案のことだ。

 

現行法が63歳と定める検察官の定年を段階的に65歳へ引き上げる。

 

現行法は検事総長の定年のみ65歳だ。

 

政府は、国家公務員の定年を60歳から65歳へ段階的に引き上げる国家公務員法改正案の今国会成立を目指している。

 

最大の問題は、63歳以上は高検検事長や地検検事正といった幹部職に就けない「役職定年」を導入する一方、内閣や法相が「職務遂行上の特別の事情」などで「公務の運営に著しい支障が生ずる」と認めれば、例外的に延長することも可能な「勤務延長」規定を設けたことだ。

 

この規定を使えば、時の政権が「好ましい」と考える検察官を特例的に幹部職へとどめることができる。

 

政治的中立性や厳格な独立性が求められる検察の人事に政治が介入する懸念は拭えない。

 

そして今回の改正案である。

 

内閣法制局がこの法案原案を審査した昨秋の段階では、従来の解釈通り検察官の定年延長はできないことを前提に検討されていたという。

 

そうだとすれば、今回の改正案は黒川氏の定年延長を後付けで正当化する「つじつま合わせ」ではないのか。

 

政府は黒川氏の定年延長を決めた最初の閣議決定を撤回し、検察庁法の改正も一から出直すべきだろう。

 

改正案に国会審議を急ぐ理由は見当たらない。

 

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04月11日 森法相が幹部一喝し、検察の人事異動を凍結 現場は大混乱も自民党幹部は「いい仕事した」〈週刊朝日〉

法務省は4月10日付で発令する予定だった人事異動を凍結したと発表した。

 

理由は、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言だという。

 

春の異動では713人の検事が異動予定だった。

 

他の省庁などに異動する56人だけは予定通り異動。

 

だが、予定されていた350人の副検事の異動も凍結された。

 

検察幹部の一人は打ち明ける。
「この原因は検察幹部と森法相の関係がぎくしゃくしているからじゃないかと思いますね」

 

「森法相とすれば、事務方の検事がしっかりすれば、国会答弁で苦しむこともなかったと、かなり不満に思っていたそうです。検察幹部は緊急事態宣言の意味合いを十分、把握していなかったのか、森法相に根回しせずに進めていたが、土壇場になって了解を求めたところ、緊急事態宣言が出ているのに、引っ越しは新型コロナウイルスの感染につながりかねないと指摘され、急遽、凍結となったのです」(前出・検察幹部)

 

「辻裕教事務次官がきちんと異動について森法相に話していなかった。新型コロナウイルス問題を指摘されていた辻事務次官は稲田(伸夫)検事総長を説得していったんは了解をとりつけたようです。しかし、森法相にまた反撃され、9日に凍結を言い渡された。広島地検では河井克行前法相夫妻の公職選挙法事件で大変で100日裁判も控えている。異動凍結で捜査に支障が出かねないとの声も聞こえる。まさに大失態ですよ」(前出の検察幹部)

 

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03月31日 コロナの陰で、安倍官邸「やり放題の官僚人事」その厚遇ぶりに呆れる

「今に始まったことじゃないが、おかしな役人人事が次から次へと行われている。新型コロナウイルスの話題で国民の目がそらされているのをいいことに、安倍政権はやりたい放題だ。何とかしないと、中央省庁全体がおかしくなってしまう」

 

さるキャリア官僚が危機感もあらわに、そう警告した。

 

これまでも安倍政権では、安倍晋三首相の“お友だち”や覚えのめでたい役人たちが、報酬のいい国家の要職に抜擢されたり、栄転したりしてきている。

 

それが新型コロナウイルスの騒動に紛れて、さらにひどくなったというのだ。同キャリアが続けた。

 

「検事総長の人事に絡んで、政権に近い黒川(弘務)氏の定年を脱法的に延長したことが問題視されているが、政権の奔放さはそんなレベルじゃない」

 

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03月29日 【点描・永田町】“炎上”森法相が政権の「お荷物」に

“コロナショック”による国会審議の混乱を、「支離滅裂答弁」で加速させているのが森雅子法相だ。

 

安倍晋三首相の“盾”として、有識者も首を傾げる東京高検検事長の定年延長を「適法な手続き」と強弁し続ける森氏だが、苦し紛れの果ての「東日本大震災の時に検察官は逃げた」との“とんでも答弁”で野党側を激高させ、首相の厳重注意を受けて「撤回」と「謝罪」に追い込まれた。

 

森氏は前代未聞の「定年延長」を閣議決定した際の法務省の手続きを野党にただされると、答弁を二転三転させた揚げ句「口頭で決裁した」と開き直って野党から辞任要求を突き付けられ、与党内からも「もはや安倍政権のお荷物」と非難されている。

 

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03月11日 「震災で検察官が逃げた」森法相が発言撤回 国会紛糾

東日本大震災による原発事故で、福島県いわき市の検察官が容疑者を理由なく釈放し、逃げた――。

 

森雅子法相は11日の参院予算委員会で、検察官の定年延長ができるよう法解釈を変更した理由に震災時の出来事を挙げた答弁をめぐり「個人的見解を申し上げた。

 

不適当」として撤回した。

 

震災9年の当日に答弁が迷走したうえ事実関係についても明言しない姿勢に、閣僚としての資質が問われる事態となっている。

 

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03月10日 検察官の定年延長法案、自民が了承

自民党は総務会で、検察官の定年を63歳から65歳に延長する検察庁法改正案を了承した。

 

前回の総務会では政府が法解釈を変更して黒川弘務東京高検検事長の定年を延長した問題を巡り異論が出たため、了承を持ち越していた。

 

国家公務員の定年を60歳から65歳に引き上げる国家公務員法改正案も了承した。

 

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03月06日 検察官の定年延長、自民了承せず

自民党は総務会で、検察官の定年63歳を65歳へ引き上げる検察庁法改正案の了承を見送った。

 

国家公務員法の解釈を変更して黒川弘務東京高検検事長の定年を延長した閣議決定に関し「三権分立を脅かす」と異論が出た。

 

10日に再び審議する。

 

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02月29日 安倍「なんでもあり」政権が民主主義を破壊する

コロナウイルスとともに国会で大きな問題となっている東京高検の黒川弘務検事長の定年延長問題では、人事院と内閣法制局が重要な役割を果たしている。

 

森雅子法相は、定年が近づいてきた黒川氏の定年延長を認めるため、1月17日に法解釈の変更を「口頭」で決済し、その後、内閣法制局や人事院と協議し、了承を得たと説明している。

 

この説明をすんなりと受け入れられないのは、2月12日の国会審議で、人事院の松尾恵美子・給与局長が「現在まで特に、(検察官の定年をめぐる)議論はない」と答え、検察官には国家公務員法の定年制は適用されないという従来からの政府の法解釈について、「同じ解釈が続いている」と答弁しているからだ。

 

この答弁を見る限り、人事院が中立的な立場から内閣の対応にくぎを刺していると受け止めることができる。

 

ところが、松尾局長の答弁の翌13日、安倍首相が衆院本会議でいきなり「法解釈を変更した」と発言した。

 

ここから人事院の姿勢が一変する。

 

松尾局長は12日の発言を「言い間違えた」と取り繕った。

 

ところが、法解釈変更の決裁について、松尾局長は「内部で決裁をとっていない」と発言している。

 

このあたりに心の揺らぎが見て取れる。

 

一方の森法相は「口頭で決済した」と強弁している。

 

そして、もう1つの独立機関である内閣法制局は、近藤正春長官が安倍首相にしっかりと歩調を合わせて答弁をしている。

 

さらに人事院や内閣法制局との協議の記録がないとしている。

 

当然、内閣法制局などとの協議の経過や最終的な決済などの文書がなければならないが、それが「口頭」というのである。

 

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02月24日 「勤務延長、検察官は除外」 1980年の文書が見つかる 検事長定年延長

東京高検の黒川弘務検事長の定年を国家公務員法(国公法)に基づいて延長した問題で、国公法改正案が国会で審議されていた1980年当時に総理府人事局が「(検察官の)勤務延長は除外される」と明記した文書が国立公文書館で発見された。

 

立憲民主党などの統一会派に属する小西洋之参院議員(無所属)が見つけた。

 

文書は、内閣法制局がまとめた法律案審議録にとじて保管されている「国家公務員法の一部を改正する法律案(定年制度)想定問答集」と題された80年10月のもの。

 

文書では「検察官、大学の教員については、年齢についてのみ特例を認めたのか。それとも全く今回の定年制度からはずしたのか」という問いに、「定年、特例定年、勤務の延長及び再任用の適用は除外されることとなるが、第81条の5の定年に関する事務の調整等の規定は、検察官、大学の教員についても適用されることとなる」としている。

 

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02月24日 東京高検の黒川検事長の定年延長問題 検事正の乱「国民からの信頼が損なわれる」

「急な発言で何を言い出すのかと思ったら、黒川検事長の定年延長問題の公然と批判する意見を検事正が言い出した。本当にびっくりした」(法務省関係者)

 

東京高検の黒川弘務検事長(63)の定年延長問題をめぐり、19日に法務省で開かれた全国の法務・検察幹部が集まる「検察長官会同」で、冒頭のような爆弾発言が飛び出した。

 

森雅子法相や稲田伸夫検事総長らも、出席したこの会議。その席上には当事者である黒川検事長もいた。

 

「ゴーン被告の逃亡を受けて、法律改正が見込まれる中でその説明などがありました。そこで、意見はないかとの声がかかり、挙手して発言したのが、静岡地検の神村昌通検事正でした」(前出・法務省関係者)

 

紙を手にした、神村氏は黒川氏の定年延長を念頭に法務大臣が発することができる検察庁法で定められた「指揮権発動」についての条文を読み上げたという。

 

「今回の(定年延長)ことで政権と検察の関係に疑いの目が持たれている」

 

「国民からの検察に対する信頼が損なわれる」

 

「検察は不偏不党、公平でなければならない。これまでもそうであったはず」

 

「この人事について、検察庁、国民に丁寧な説明をすべき」

 

こうした趣旨の意見を述べたという。それに対して法務省の辻裕教事務次官は、「定年延長は必要であった」と述べるにとどまったという。

 

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02月21日 検事長の定年延長 法務省が日付入り文書再提出も野党は反発

東京高等検察庁の検事長の定年延長をめぐり、法務省は20日に国会に提出した定年延長が妥当だとする文書について、人事院に問い合わせた日付を記入して改めて提出しましたが、野党側は「国会答弁との整合性をとるために付しただけだ」などと反発しています。

 

東京高等検察庁の黒川検事長の定年延長をめぐり、法務省は20日「検察官にも国家公務員法の規定が適用されると解するのが自然だ」とする文書を国会に提出しましたが、野党側は文書の作成日が記載されていないなどと批判しています。

 

これを受けて法務省は、解釈の妥当性を人事院に問い合わせた日付として「1月22日人事院に交付」と記入し、衆議院予算委員会の理事会に改めて提出しました。

 

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02月21日 検察官の定年延長、正式決裁なし 解釈変更の協議文書―法務省

法務省は21日の衆院予算委員会理事会で、検察官の定年延長を可能とした法解釈変更に関する人事院との協議文書に関し、正式な決裁手続きは取っていないと説明した。

 

森雅子法相は20日の同委で「必要な決裁は取っている」と答弁していたが、修正した。

 

21日の同委理事会で、法務省の担当者は協議文書について「正式な決裁は取っていない」と述べた上で、口頭での決裁だったと釈明した。

 

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02月21日 森雅子氏を虚偽答弁の疑いで追及 立民・安住氏

立憲民主党の安住淳国対委員長は21日、黒川弘務東京高検検事長の定年延長に関連し、法務省が法解釈変更の経緯として示した文書をめぐり、森雅子法相が虚偽の国会答弁をした疑いがあるとして追及する姿勢を示した。

 

「法相の進退に関わる」と強調した。

 

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02月20日 新型肺炎の陰で官邸が強行、黒川検事長「定年延長」という大悪事

法務検察に関し、抑えておくべき最も重大な基礎知識は三つ。

 

第一は、法務検察の頂点は、検事総長である。

 

法務事務次官は、他省庁の官房長ぐらいの地位にしかない。

 

検察庁は法務省の「特別の機関」だが、力関係は逆で、司法試験合格者が占める検察庁は法務省のことを「ロジ」と呼ぶ。

 

ロジスティクスとは、「後方」のことである。

 

ただし、歴代検事総長になる人は、法務事務次官から東京高検検事長を経て就任しているので、法務省はエリート検事にとって跳躍台ともいえる。

 

第二は、法務検察で重要なのは、司法研修所の期数である。

 

他省庁で重要な入省年次は、期数に付随する。

 

検事総長を目指すようなエリートは、司法試験を現役から、せいぜい数回の受験で合格している。

 

出世は年功序列なので、期数と入省年次と年齢は、概ね比例している。

 

第三は、法務検察のみ出世において、誕生日が決定的に重要なのである。

 

誕生日によって人事を操作した例など、枚挙にいとまがない。

 

検察庁法で、検事総長のみ定年が65歳、その他の検事は63歳と規定されている。

 

ということは、現職検事総長は、定年前に自分の意中の後輩に譲ることもできれば、気に入らない部下を先に定年に追いやるために総長の地位に居座ることもできる。

 

最も熾烈だったのは、平成初頭の竹下派との抗争である。

 

リクルート事件で検察は時の竹下登内閣に徹底抗戦し、捜査情報をマスコミに次々とリーク、支持率を一ケタ台にまで叩き落し、内閣総辞職に追い込んだ。

 

ところが、内閣総辞職こそ竹下の罠だった。

 

竹下は宇野宗佑、海部俊樹、宮澤喜一と次々と傀儡(かいらい)政権を樹立することによって世論の攻撃を避け、その間に法務大臣を四代連続送り込んで検察人事を壟断(ろうだん)した。

 

その時代、走狗(そうく)となったのが根来泰周である。

 

根来は、政界の闇将軍として君臨していた竹下に忠誠を誓い、法務省大臣官房長→刑事局長→事務次官→東京高検検事長と出世する。

 

法務大臣の梶山静六、検事総長に上り詰める岡村泰孝とともに、「KONトリオ」と呼ばれ、法務検察に一大派閥を築く。

 

このような様子を法務検察の本流の人々は苦々しく思っていたが、好機が到来する。

 

竹下派が分裂、一時的に野党に転落するのだ。

 

この機を逃さず、竹下すら一目置く後藤田正晴が法相に就任、本流の吉永祐介を岡村に代えて検事総長に据える。

 

このとき、根来の定年前に吉永が検察を辞めて総長の地位を譲るとの密約があったとのことだが、そんなものはなかったことになっている。

 

吉永は定年まで居座り、根来を退職に追い込んだ。

 

このように法務検察は、常に政治との関係に腐心している。

 

そして検察が政治の中心に現れるときは、必ず乱世なのだ。

 

その主人公は2人。

 

1人が林真琴。

 

もう1人が黒川弘務である。

 

2人とも、昭和32年生まれ、司法研修所も35期のまったくの同期である。

 

林は早くから出世街道を歩み、「プリンス」と目されてきた。

 

ここに、長期政権を築いた安倍・菅ラインが待ったをかける。

 

実に三度も、林の昇進を阻止したのだ。

 

1回目は2016年8月、法務検察の総意は林の事務次官昇進だったが、安倍・菅は待ったをかけた。

 

代わりに黒川を据える。

 

林は法務省刑事局長に据え置かれた。

 

2回目は1年後の2017年8月、今度こそ林の事務次官昇格がなされると、法務検察は考えた。

 

しかし、黒川が次官に留任した。

 

もし前年に密約があったとしたら、安倍・菅は反故にしたことになる。

 

法務検察は局長級の異動を見合わせ、林の次官昇進に備えた。だが、2018年1月、林は名古屋高検検事長に飛ばされた。

 

かくして、林は三度にわたり、昇進を阻止されたこととなる。

 

一方の黒川は2019年1月、林を飛び越えて、法務検察ナンバー2の東京高検検事長に昇進する。

 

黒川のたぐいまれな調整力を安倍・菅ラインが気に入り重用されたと評されるのが常だ。

 

一方で、甘利明や小渕優子ら安倍内閣の閣僚が起こした事件を、その都度、黒川がもみ消した論功行賞ではないかと批判する人もいる。

 

こちらの真相は分からないが、事実だとしたら由々しき事態ではある。

 

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02月15日 検事長定年延長問題は、なぜこんなにも紛糾しているのか

まず検察庁法は国公法の特別法で、国公法は、検察庁法に対して一般法で、かつ後法の関係に立っている。

 

検察庁法が制定された当時、そこに定年に関する規定は存在していたが延長に関する規定は存在していなかった。

 

また、当時国公法には定年や延長に関する規定は存在していなかったが、これが設けられたのは34年後の改正国公法(後法)である。

 

ここで検察官に定年延長がないのはおかしいという考えから、後法である国公法の定年延長に関する規定を、後法優先原理に基づいて検察庁法に適用することが可能ではないかと解釈される余地が出てくるわけです。

 

これは、論理としては不可能ではありません。

 

しかし、検察庁法は特別法ですから、上で述べたように、両方の法律の趣旨、目的、規定の仕方などを、形式実質の両面からその正当性を比較検討することが必要となってきます。

 

形式的観点からは、改正国公法の議論の過程で、検察官の定年延長についても話題にはなりましたが、検察官については延長はないという政府の解釈、立場は明快でした。そのため、国公法81条の3第1項は、「前条第一項の規定により退職すべきこととなる場合」と限定的に規定しており、一般国家公務員の定年延長は、(検察官には適用されない)国公法81条の2の規定によって退職する者についてのみ適用されると解釈するのが自然で無理のない解釈です。

 

数十年間、検察官には定年延長はないという解釈で、検察官の人事がなされてきたわけです。

 

もちろん、法の解釈は不変ではなく、時々の状況に応じて変わっていくものです。

 

しかし、数十年間安定的に維持されてきた法の解釈を変更するには、その変更の必要性と正当性を裏付けるだけの十分な合理的根拠が必要なことは改めて言うまでもないことです。

 

[時系列での比較]
1947年4月 検察庁法制定
 検察庁法22条 検事総長は、年齢が65歳に達した時に、その他の検察官は、年齢が63歳に達した時に退官する。
1947年10月 国家公務員法制定
 定年年齢、定年延長の規定、再任用の規定もない。
1981年 一般職公務員に対する定年制度導入の議論始まる。
1981年6月 国家公務員法一部改正
 国家公務員法81条の3第1項(定年による退職の特例) 任命権者は、定年に達した職員が前条第一項の規定(注:定年による退職)により退職すべきこととなる場合において、その職員の職務の特殊性又はその職員の職務の遂行上の特別の事情からみてその退職により公務の運営に著しい支障が生ずると認められる十分な理由があるときは、・・・その職員を当該職務に従事させるため引き続いて勤務させることができる。

 

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02月12日 黒川・東京高検検事長の定年延長 官邸と“お庭番”に強まる反発

安倍政権が東京高検検事長の黒川弘務氏の定年延長を閣議決定し、永田町、霞が関がザワついている。

 

黒川氏は2月8日の誕生日で63歳になり、定年退官する予定だったが、半年間、定年を延長すると突如、閣議決定したのだ。

 

「2月5日に検察庁内で黒川氏の送別会をやることが決まっていた。こんなひどい人事はちょっとあり得ないでしょう」(現職検事)

 

自民党ベテラン議員が明かす。

 

「半年後に現在の検事総長、稲田伸夫氏を定年前に退任させ、その後任に黒田氏を推すつもりだろう。こんな大技は官邸にしかできないが、やりすぎではないか」

 

これまで検事総長の人事は形式上、内閣が任命するものの、検察の独立性を重んじ、上申されたものを追認するという不文律があった。

 

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02月10日 東京高検検事長、異例の定年延長波紋 野党「政権介入」 検察「難事件に対応」

政府が東京高検の黒川弘務検事長(63)について異例の定年延長を決定したことが波紋を広げている。

 

「安倍晋三政権との距離が近い」(政府関係者)とされる黒川氏に、検察トップの検事総長就任の可能性を残す形となり、野党が「政権介入」「裏技」などと反発する。

 

だが、黒川氏が日本の刑事司法制度を揺るがせた日産自動車前会長、カルロス・ゴーン被告(65)の逃亡という極めて困難な事件の捜査指揮に当たっているのも事実だ。(市岡豊大)

 

政府は1月31日、2月7日で定年だった黒川氏の勤務を8月7日まで半年間延長することを閣議決定した。

 

検事長の定年延長は極めて異例だ。検察ナンバー2に当たる黒川氏の人事をめぐっては、稲田伸夫検事総長が自らの職を譲らなければ退官せざるを得なかったが、定年延長により、稲田氏が7月まで慣例通りに2年間の任期を全うすれば、黒川氏を後任に充てることが可能になった。

 

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02月04日 異例の法務・検察人事を内部情報で「裏」を読む

1月31日、森まさ子法務大臣が記者会見し、8月7日まで黒川弘務東京高検検事長が定年延長することが決まった。

 

この人事の意味は、二つある。

 

一つは、検察人事はこれまでの慣例では法務検察人事では「NO2」となる東京高検検事長の定年が63歳、「NO1」の検事総長が65歳で、黒川氏は2月8日に63歳の誕生日を迎え、人事の処遇が永田町と法務省内でも大きく注目されていたということ。

 

そしてもう一つは、「検察の独立」に関わることだが、首相官邸という「政治の力」が押し切ったということだ。

 

実は私はこの1月29日、動画放送「チャンネルくらら」で「法務・検察人事」をめぐるテーマで出演をした。

 

この時点で、私も法務省関係者や人事に強い司法記者クラブの記者に直接取材をしたが、その内容は黒川東京高検検事長の検事総長への繰り上がり問題は、この時までは「退任説」が有力だった。

 

「実は2月3日に河井氏は追起訴の期限を迎え、そのまま追起訴されましたが、官邸に近く”菅官房長官のお気に入り”といわれる黒川氏が留任したということは、その後任には、少なくとも法務省内ではもっとも次の検事総長に有力視されていた林真琴名古屋高検検事長がつけないということになる。

 

林氏は事務次官人事を含めて過去3度官邸から人事を蹴られているため、就任する可能性はかなり少ないと見られていたが、実際に情勢はそうなりつつある。

 

そこで例えば法務省内では、大阪高検検事長の上野友慈氏や、昭和33年生まれ前後の司法修習上がりか、昭和36年生まれで検察人事の異例中の異例ですが、辻裕教事務次官をいきなり総長に上げるーという案も浮上しているほど。

 

稲田総長は黒田検事総長を誕生させないためにも懸命に捜査を行っているのではないか」(東京地検担当記者)。

 

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02月02日 大どんでん返しの検察トップ人事! 前代未聞の「定年延長」が意味する安倍政権の“検察懐柔”

1月31日、衝撃的なニュースが飛び込んできた。

 

内閣はこの日、東京高検検事長の黒川弘務氏(62)の定年を延長する閣議決定をしたのだ。

 

この極めて異例な「人事介入」は、親安倍派の黒川氏を次期検事総長にすることを事実上意味し、政権が検察を懐柔できるようにしたとの憶測も流れる。

 

黒川氏は東京都出身で、東京大法学部卒。

 

1983年に検事任官し、若手有望株として薬害エイズ事件やリクルート事件などの捜査に関与した。

 

さらに、法務官僚のホープのポストである秘書課付や刑事局付を経験した後、司法制度改革を担当するため、内閣官房にも出向した。

 

その後、法務省の幹部としては、刑事局総務課長、秘書課長、官房長を歴任。

 

大阪地検特捜部の証拠改ざん事件を受けた検察改革でも大きな役割を果たし、2016年に法務省事務方トップの事務次官に就任した。

 

しかし、黒川氏には唯一無二のライバルがいた。

 

現・名古屋高検検事長の林真琴氏(62)だ。

 

愛知県出身で東京大法学部卒、同じく1983年任官の林氏もまた、法務・検察組織で若い頃から有望視され、黒川氏と同様、リクルート事件などに関与し、法務省では刑事局付や秘書課付を経験。

 

在フランス日本大使館勤務などを経て、黒川氏の次に刑事局総務課長に就き、その後も人事課長、刑事局長など重要ポストを歴任してきた。

 

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02月01日 黒川検事長の定年後「勤務延長」には違法の疑い

1月31日、政府は、2月7日で定年退官する予定だった東京高検検事長の黒川弘務氏について、半年後の8月7日まで勤務を延長させることを閣議決定したと報じられている。

 

国家公務員法では、職務の特殊性や特別の事情から、退職により公務に支障がある場合、1年未満なら引き続き勤務させることができると定めているので、この規定を適用して、東京高検検事長の勤務を延長することにしたとのことだ。

 

法律上は、検事総長を任命するのは内閣である。

 

しかし、これまでは、前任の検事総長が後任を決めるのが慣例とされ、政治的判断を排除することが、検察の職権行使の独立性の象徴ともされてきた。

 

今回の東京高検検事長の定年後の勤務延長という違法の疑いのある閣議決定によって内閣が検事総長を指名することになるとすれば、政権側が名実ともに検察のトップを指名できることになり、政権側の意向と検察の権限行使の関係にも多大な影響を生じさせる。

 

それによって、これまでの検察が至上命題としてきた「検察の独立性」のドグマが、「検事総長人事」という組織の中核から、事実上崩壊することになる。

 

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01月31日 東京高検検事長、異例の定年延長 次期総長人事めぐり臆測

政府は31日の閣議で、2月7日に定年退官する予定だった黒川弘務東京高検検事長の勤務を半年延長し、8月7日までとすると決めた。

 

国家公務員法の特例規定に基づく。

 

異例の措置で、次期検事総長人事をにらんだものだとの臆測も出ている。

 

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令和元(2019)年

11月12日

安倍派vs菅派 閣僚ドミノ辞任の裏で“醜聞紙爆弾”飛び交う

本誌・週刊ポストが入手した文書は、検察の機密費に関するもの。

 

“稲田伸夫・検事総長と検察幹部の会話を録音した内容”として、次の発言が抜粋されていた。

 

〈稲田検事総長「今回やっと機会がめぐってきた。河井法務大臣は何も疑わなかったよ。凄いだろう、法務大臣から機密費を騙し取ったんだ。」〉

 

文末には“文書の作成者”として、共産党の区議会議員の実名と顔写真、住所、電話番号が掲載されている。

 

文書を受け取った国会議員によると、議員会館内の事務所の郵便受けに直接ポスティングされていたという。

 

そのことから、議員会館に出入りできる政界関係者か役所関係者などがバラ撒いたと考えられる。

 

配布先は法務行政に関係の深い議員の事務所が選ばれているともいう。

 

永田町には日常的にこの手の文書が出回っている。

 

特定議員のネガティブ情報を拡散させる意図で差出人不明の文書が全国会議員の事務所に郵送されることもあれば、実名の告発者から有力政治家の不正行為を分厚い証拠文書とともに野党幹部に郵送されたり、議員会館の事務所に持ち込まれることも珍しくない。

 

ただし、本誌が“差出人”とされた区議に確認すると、「文書を作成したことはないし、内容も全く知らない」と全面的に否定した。

 

裏を取ればすぐにバレる代物で、検事総長が法務大臣から機密費を騙し取るという内容そのものも荒唐無稽。

 

ところが、法務省側はこの怪文書に過敏な反応をみせた。

 

折しも、政権内部には、次期検事総長人事をめぐる争いがあり、それが安倍首相と菅氏の権力闘争にも密接に絡んでいた。

 

法務・検察トップの検事総長は、オール検察の捜査の指揮監督権という強い権限を持つ。

 

政界に汚職疑惑が浮上すれば、政治家にとって“最大の敵”となる。

 

それだけに政治家は検事総長に親しい人物を据えて、検察ににらみを利かせたい。

 

現在の稲田検事総長は来年8月に65歳の定年を迎え、後任の有力候補には、検察ナンバー2の黒川弘務・東京高検検事長と林真琴・名古屋高検検事長という2人がいる。

 

法務・検察首脳部の本命は林氏の検事総長就任と目されている。

 

そこに政治介入の動きがある。検察人事に詳しいジャーナリスト・伊藤博敏氏が語る。

 

「菅官房長官は官僚の人事権を握ることで現在のポジションを築いてきた。その菅さんの覚えめでたいのが黒川検事長です。黒川氏はかつて甘利明・元経済再生相の口利き疑惑の捜査では、特捜部ににらみを利かせて甘利氏を不起訴に持ち込んで政権を守ったとも検察内部で言われていた。菅さんにすれば、黒川氏を検事総長に据えて法務・検察を完全に掌握したい。しかし、それにはネックがある」

 

高検検事長の定年は検事総長より2年早い63歳。

 

黒川氏は来年2月に定年を迎え、退官しなければならない。

 

総長への道を断たれてしまうのだ(林氏は黒川氏と同期入省だが、年齢は1歳下)。

 

「黒川氏を検事総長に据えるには、稲田現総長には定年前に退任してもらわなければならない。人事のタイムリミットは12月とされ、菅さんが腹心の河井氏を法務大臣に起用したのは、そうした検察人事の根回しのためという見方がなされていた」(同前)

 

そのタイミングで怪文書が政界に流れた。法務行政関係者が神経を尖らせたのは、怪文書の背景に“稲田総長を早く交代させたい”との政治的意図を感じ取ったからではなかったか。

 

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昭和12年学会


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