ボリス・ジョンソン首相の辞任と最後の答弁

 このエントリーをはてなブックマークに追加 

ボリス・ジョンソン首相の辞任と最後の答弁

 

ウェストミンスター宮殿

ボリス・ジョンソン首相は、イギリスの首相で、2022年7月7日に保守党党首の辞任表明を行いました。後継党首が選ばれるまでは、引き続き首相としての職務を行います。

 

ジョンソン首相は、イギリス国内において不祥事が絶えない人物で、例えば、新型コロナウイルス感染症によってイギリス国内が自粛中にもかかわらず、首相官邸や政府機関で複数のパーティーの開催や、警察当局から新型コロナウイルス対策の規則違反の罰金を課せられるなどがありました。

 

一方で、ロシアによるウクライナへの侵攻に対しては、ジョンソン首相が当事者としてウクライナを支援し、ゼレンスキー大統領と直接会談するために2度キーウに訪れています。しかし、ジョンソン首相だけではなくイギリスがロシアとりわけプーチン大統領への怨念が深く、その理由は、イギリスに亡命したロシア人が何人も暗殺されたことがありました。そのため、今回ジョンソン首相が辞任したからといって、ロシアに対する手を緩めることはなく、ウクライナに支援し続けると考えられます。

 

ジョンソン政権は、第2次メイ内閣の後継内閣として成立しており、大きな政治課題がイギリスのEU離脱、つまりブレグジットでした。ジョンソン首相は当初から、ブレグジットの強硬派で、2020年1月31日をもってイギリスが正式にEUを離脱することができました。

 

かつての大英帝国時代では、「栄光ある孤立」として、ヨーロッパ大陸で起きていることにはかかわらないことを前提とした方針を掲げています。しかし、1902年に日本とイギリスとの間の軍事同盟である日英同盟を結んだことで、「栄光ある孤立」は終了してしまいます。その外交的伝統から考えれば、むしろEUに加盟している方が異常な状態だったといえるでしょう。

 

ジョンソン政権では、長年の政治課題となっていたブレグジットを実現しました。実際にイギリスにとっての転換点になったといえます。この一事をもってジョンソン首相は歴史に名を残すような政治家といえるでしょう。

 

イギリスは、EUの離脱によって英連邦諸国やアメリカ、日本とかかわる外交や経済戦略に切り替えており、日本にクイーンエリザベス級航空母艦が、神奈川県横須賀市にある米海軍横須賀基地に寄港したり、イギリスを交えた共同訓練が行われたりしています。

 

ジョンソン首相は、不祥事やスキャンダルが大きいものの、イギリス史に名が残る大きな功績を残したといえるでしょう。

 

辞任表明後の2022年7月20日において、ジョンソン首相は最後の答弁に立ちました。その答弁の最後に、映画『ターミネーター』のセリフから、「またな!ベイビー」と言って締めくくりました。


 

この記事はお役に立ちましたでしょうか。

この記事が誰かの役に立ちそうだと感じていただけましたら、下のボタンから共有をお願いいたします。  このエントリーをはてなブックマークに追加 
ページの先頭へ戻る