![防衛省]()
要点
防衛省・自衛隊には、「戦後体制派」と「改革派」という大きな2つの流れがある。
戦後体制派は、自衛隊の能力が必要最小限度であればよく、反撃能力(敵基地攻撃能力)などを持つべきではないとする。つまり、GDP比1%内でできる範囲の防衛力を整備するのみで、「脅威」「相手の能力」に対応した防衛力整備は不要だとしている。
改革派は、ソ連邦崩壊以降、自衛隊の活動が拡大し、中東への掃海部隊の派遣、カンボジアやイラクでのPKO(国連平和維持活動)といった海外派遣増や、北朝鮮の核・ミサイル危機などの急増によって、敵の脅威から日本を守ることができる自衛隊に変わるべきだとしている。
争点の1つである「相手の能力に着目した防衛力」について、戦後体制派は、軍事的脅威が高まろうとも、「相手の能力」に対応した防衛力整備は不要という立場であり、改革派は、日本を取り巻く脅威を正確に把握し、相手の能力、脅威に対抗できる防衛力整備をすべきだという立場だ。
もう1つの争点が、「真に戦える防衛力」であり、戦後体制派は、自衛隊が存在することに意味があるため、真に戦える軍隊である必要はないという立場であり、改革派は、真に戦える軍隊であってこそ抑止力になるという立場である。
日考塾の意見
防衛省・自衛隊には、過去から「戦後体制派」と「改革派」がいたようであり、とくに「戦後体制派」は護憲派と、「改革派」は改憲派や保守派と親和性が強くあるため、さながら代理戦争のような様相となっています。隣の国であるロシアのさらに隣のウクライナで紛争状態に陥っている以上、日本国内として世論がまとまる必要があるでしょう。
出典はこちら